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『弾性熱量効果』を知っていますか?

弾性熱量効果とは、材料に応力を加えたり、逆に材料から応力を取り除いたりすると、結晶構造などの変態が生じ、それに伴って発熱や吸熱が起きる効果のことです。知っていますかと聞いておきながら、実は私も知りませんでした。

この効果を利用すると、”環境に良くない”冷媒(昔はフロン、今は代替フロン)の要らない冷却装置ができるそうです。冷媒の要らない冷却機構としては、ペルチェ効果を使ったペルチェ素子などがありますが、”第3の冷却機構”として注目されているのが、この弾性熱量効果です。

東北大学では、ゴムの伸縮を利用した冷却装置を開発中のようですが、まだ商品化は行なわれていないようです。何とドイツでは、この弾性熱量効果を有する金属材料を使った冷却システムを開発しています。ドイツのザールラント大学で、ニッケルとチタンの合金であるニチノール合金(Ni-Ti合金)を使った冷却装置が実用化されたらしい。タイトル画は、その冷却装置↑↑です。まだ小型の冷却装置しか無くて、ワインボトル(シャンパン?)を冷やすことができるようです。

この発明で使われているニチノール合金は、形状記憶合金としても知られています。詳しい原理は私もまだ理解していませんが、この合金を機械的に伸縮させることで冷却ができるとのことです。まだまだ不思議な物理現象はあります。これからどんな技術が出て来るか楽しみです。

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