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ぶったん四方山話

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これまでに経験した物理探査にまつわるエピソードを紹介します。
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#比抵抗法

世界”物探”遺産の旅#11 モザンビークのCabora Bassa送電線

モザンビークの南部から南アフリカ共和国の北部にかけて、Cabora Bassa送電線という長い送電線があります。この電線の北端は川の上流部にあるので、たぶん水力発電腫からの電気を送るための送電線だと思われます。この送電線を使った”大規模な電気探査・比抵抗法”が実施されました。 通常の電気探査の電極間隔は、数mから数百mで、長い場合でもせいぜい数kmです。しかし、1973年から1975年にかけて、アフリカ南部(モザンビークから南アフリカ共和国)の送電線を使って電極間隔が30k

ぶったん四方山話#4 伊良部島の空洞探査

 伊良部島(いらぶじま)は、人口およそ5,000人ほどののどかな島です。この島は宮古列島の島のひとつで、2005年の市町村合併により、いまは全島が沖縄県宮古島市です。しかし、宮古島市の一部になる前は、西側に隣接する下地島とともに宮古郡伊良部町でした。下地島には、小さな島には似つかわしくない大きな飛行機の滑走路があります。この島の半分を占める下地島空港は、かつて日本で唯一のパイロット訓練用空港として活用されていました。現在は、旅客用空港として整備され那覇便や神戸便など出ているよ