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ぶったん四方山話

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これまでに経験した物理探査にまつわるエピソードを紹介します。
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2022年10月の記事一覧

電気探査アルアル 感電に注意

電気探査では、トランスミッタと呼ばれる装置で、地中に電流を流します。その時の出力電圧は数百ボルトで、電流も数アンペア、場合によっては10アンペア以上流れることもあります。 市販の電気探査装置が流す電流は、通常は数十ミリアンペア程度なので、感電してもほとんどわかりません。しかし、深部探査を目的とした電気探査の場合には、大型のトランスミッタを使って数アンペアの大電流を大地に流します。そこで、機材に触れたり、電線を間違って触ったりすると感電の危険性があります。 私は電気探査の実

電気探査の必須アイテム#3 ニッパー

電線、ビニテと来れば、次の必須アイテムはニッパーです。ビニテ(ビニールテープ)は手で引きちぎれますが、ビニール電線の被覆は、手では剝けません。ニッパーは、”電線の皮むき”のために重要なアイテムです。 電気探査では、長い距離の電線を張って測定しますから、電線と電線の接続が必要です。この時は、接続する電線の被覆をニッパーで取り除き、中の銅線を剥き出しにします。その後、銅線同士を縒って(ネジネジして)接続し、接続部分をビニテで補強&被覆します。電線同士の接続にも、細かいノウハウが

地図から消えた島 ウサギの島として知られる『大久野島』

広島県竹原市の沖合には、大久野島という周囲約4kmの小さな島があります。この島は、かつて毒ガス工場があったことから”地図から消された島”と呼ばれていました。現在は、多くのウサギが棲息する”ウサギの島”として知られていて、国内外を問わず多くの観光客が癒しを求めて訪れています。 この島が”地図から消された島”になった理由は、前述の陸軍の毒ガス工場の存在を隠すためと言われていますが、実際にはそれより古い明治・大正時代から要塞秘匿のために、この島付近一帯が空白になっていました。

電気探査の必須アイテム#2 ビニールテープ

電気探査に一番大事なのは前回の電線ですが、電線と電線を接続するために必要なのが、ビニールテープです。我々は、よく省略してビニテと呼んでいます。このビニテが、電気探査では大活躍します。 電気探査では、場合によっては数kmの電線を繋ぐ必要があるので、300m巻きの電線が何巻も必要です。また、電線と電線のつなぎ目は、絶縁のためにビニールテープで保護する必要があります。また、電線を引っ張った時に繋ぎ目が外れないようにする重要な役目も持ちます。 ビニテは、電線の回収時にも役に立ちま

久しぶりにプログラミングしています。

必要に迫られて、久しぶりに本格的にプログラミングをしています。現在、MT法の新型装置を開発中なのですが、その試作機で取得した大量のデータを処理する必要が生じました。 生の時系列データからのデータ処理は未経験だったので、一からフルスクラッチで作ることに決めました。まずは時系列データを、周波数スペクトルに変換する必要があります。一般的な手順では、フーリエ変換(FFT) を使うのですが、低周波までのフーリエ変換を実行するには、かなりの時間がかかります。そこで、昔から使われていたデ

電気探査の必須アイテム#1 電線(ビニール線)

電気探査の必須アイテムのNo.1は、何と言っても”電線”です。電気探査では、地面に電気を流したり、地表の電位差を測定したりするので、電線が無ければ探査は出来ません。よく使うのは、ビニール絶縁電線(ヨリ線 2.0㎟)の 300m巻です。現在の価格だと、300m巻き1巻で2-3万円くらいです。 流電電位法や流体流動電位法では、遠方にある基準電極との間の電位差を測定する必要があるので、基準電極から本部までの距離が数kmになることもザラです。通常は3-5kmくらいの遠方に基準電極を