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ぶったん箸休め

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物理探査のことを略して、物探(ぶったん)と呼びます。ここでは、物探とチョッとだけ関係ある話題を集めました。智の箸休めです。楽しんで下さい。
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#データ

時系列データ処理の沼にハマる。

ネットスラングに”沼にはまる”という表現があります。これは「夢中になって抜け出せない」状況を指すようです。この表現は肯定的な場面でも使いますが、自虐的な”否定の意味で”使われているみたいです。 私は今、”時系列データ処理の沼”にハマっています。現在推進中のMT法のプロジェクトでは、自然の電磁場の変動から地下の状態(比抵抗分布)を推定します。このとき、時々刻々と変化する時系列データから、必要な情報を抽出する必要があります。測定機器で観測される電磁場データには、本来の電磁場の他

データの推定 内挿と外挿

実験データの処理をしていると、測定したデータ以外の値を推定したい場合があります。例えば、時間と共に変化する現象を考えます。イメージしやすいように、ある国の人口の推移のグラフがあるとします。 ここでは、国の人口のデータは年単位(その年の12月)にしかないとします。このとき、6月の人口を知りたい時にはどうしますか?。普通に考えれば、前年のデータとその年のデータの平均が6月のデータに近そうなことは分かります。これが内挿という考え方です。3月や9月の人口が知りたければ、その年の人口

フィールド調査雑感#1 現場に行かないとわからないことがある。

「事件は会議室で起きてるんじゃない!現場で起きてるんだ!」という台詞は、映画『踊る大捜査線』(THE MOVIE 湾岸署史上最悪の3日間)のクライマックスで、青島俊作こと織田裕二さんが”偉い人たち”に対して発した怒りの名台詞です。 このシーンは、公開当時たいへん話題となり、映画を大ヒットに導きました。そのため、いまだにこのセリフは『踊る大捜査線』全体を象徴する名セリフとなっています。このセリフには、現場捜査員の熱い思いが込められています。やはり、机上の考えだけでは限界があり