世界で存在が薄くなった現在の日本はエコノミック・アニマルとさえ言われなくなったのが事実である

いまや、日本人をエコノミック・アニマルと揶揄する西洋人なんかいないでしょう。経済的凋落が激しく、もはや、世界で存在が薄くなった日本をエコノミック・アニマルと揶揄する西洋人はいない。かつての経済的パワーが強い日本に対して、西洋人がエコノミック・アニマルと表現した。エコノミック・アニマルを西洋人が日本人を人種差別的に見た言葉であるかもしれないが、それは、西洋人の恐怖、つまり黄禍論なのだ。オリエンタリズムである。
我々、日本人が日本人をエコノミック・アニマルと表現したところで人種差別に与しているとは言えない。事実、日本人は、バブルの頃、海外の芸術作品を買い集め、エコノミック・アニマルと揶揄され、エコノミック・アニマルは芸術はわからない、と評価された。そのバブル日本人を日本人が態度としてエコノミック・アニマルと表現するのは、自省である。
ちなみに、石原慎太郎のような人間でさえも日本人のそのバブル時期の行動を、エコノミック・アニマルは芸術はわからないと見ていたのである。

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