天使たちのシーン 小沢健二
“神様を信じる強さを僕に 生きることをあきらめてしまわぬように”
神様という響きにどこか近寄りがたい印象を持ってしまう。その意味が何によるかを慎重に捉えようとするからかもしれない。とりたてて信仰心が高いわけではない自分にとっては、咄嗟に身構えてしまう言葉だ。しかし、それでもこの歌詞が尊いのは続く「信じる強さを僕に」という部分にあると思う。
不安と恐れが世界を包んでいるいま、何かを信じるよりも疑うことのほうがむしろ安心できてしまう。あるいは騙されないための本能的な行動なのか