等しく順番を待つだけの世界、そして祈り。
いま頭の中に広がるイメージそれは、深い谷底とそこに突き出した一本の棒。人ひとりがやっと立っていられるくらいの太さで、しかも先端は谷の真上で終わる。谷底では無慈悲なまでに炎が轟々と燃え盛っている。棒のうえには今にもバランスを崩し転落してしまいそうな人たちが体を密着させて並んでいる。
先端に立つ人は落ちまいと必死に体をのけぞらせるが、二番目の人が背後からのプレッシャーに耐えきれず、その背中を突き飛ばしてしまう。先端の人は落下し、炎の中に消えた。どうなってしまったかはもう誰にもわ