第六話 夏休みの遊び

塾が終わると大好きなアニメの時間なので、僕はまた急いで家に帰った。

アニメを見終わると、自転車にまたがり友達と自転車レースをしたり虫を捕まえに行った。僕の住んでいるところは、田舎なのでカブトムシやクワガタが至る所で捕まえられた。木を蹴るだけで、何匹も落ちて来たものだった。近所の小さい駄菓子屋さんには、虫かごや網、川魚を捕るためのアゲのついたヤスも売っていたので友達はみんな同じものを持っていた。

当時僕が乗っていた自転車は、メカチャリと言ってギアを変速出来る仮面ライダーのバイクのようなカッコいい自転車だった。

ギアを変えられるので、下り坂で勢いをつけると相当なスピードが出せた。なので毎日のようにカーブを曲がり切れずに、田んぼに突き刺さっては泥だらけになっていた。

そしてその泥だらけのまま川に行き、川魚を捕まえに泳ぐ。魚も捕まえられるし、服も洗えるし子供ながらよく考えていたなと思う。川には、イワナやヤマメ、カジカなどがたくさんいた。アブやヤブ蚊、時にはハチに刺されながら夢中になって魚を捕った。捕まえた魚は、口のところに葦の茎を通してつなげて鯉のぼりのようにして肩に下げて持って帰った。

山に行けば、ヘビイチゴやムカゴなど美味しい実がたくさんあるし落ちている枝や木でいろんなものを作って遊んだ。山と言っても、沢には水が豊富に流れているし、沢ガニやエビが捕れた。もちろんいろんな虫がたくさんいるので、虫かごに入れて集めた。

もちろん野ウサギなどの動物もいるので、木の根っこを利用して罠を作り捕まえて近所のおじいさんに持って行くと大変喜ばれて、美味しい肉団子や鍋をご馳走になった。

「野ウサギ食べると、足が速くなってかけっこも一番になるぞ!」

と言われ、たくさんおかわりしていた。

僕のおじいちゃんは、山仕事に行くと必ずマムシを捕まえてさばいて軒先に干していた。それを、焚火で炙りよく食べさせてもらった。
でも、マムシを食べるととっても体が熱くなり眠れなかった。汗が目に入らなくなるといつも言われていたのを思い出す。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?