母がガンだった話 其の一

どうもうーちゃんです。

5年前くらいに登録はしていたものの全く投稿していませんでした。ゆるゆる書いていければと思います。

さて、今回はタイトルの通りかなりナイーブなお話ですが、自分の気持ちの整理のためと、もし似たような境遇で苦しんでいる人が少しでも参考になればと思います。ずっとカミングアウトできず、1人で苦しんでいる時間が多かった出来事でしたが、ようやく人に普通に話せるまでになったと思っています。

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それは、忘れましない6年前の大学2年生の頃の夏休みでした。

大学の授業でスキューバダイビングを取っていて、沖縄まで行って実家にたまたま帰ってきていたときのことです。帰ってくるや否や

『話があるねんけど。。。』

といつもワーワー自分の言いたいことだけ一方的に話して発散している母が珍しくかしこまったトーンで、伝えるのを戸惑いながら話してきました。

どうせまた大した話ではない話を自分なりの主観で話すのだろうと思いながら、携帯をいじりながらも聞いていると、

『病院に行ってきたんだけど、腫瘍があるみたいやねん。』

《腫瘍》と聞いた瞬間、思考が止まっていじっていた携帯の手が止まりました。

『それって、、、ガンのこと。。。???』

母の顔を見ながら聞きました。

『まだ、精密検査しないと分からへんねんけど、その可能性もある。』

その話を聞いた次の日から、岡山での予定があったため下宿先に戻って、後日検査の結果を知りました。

検査結果は、膵臓癌ステージも後半で、余命あと数ヶ月から半年。手術をしたとしても5年生存率20% ガンの専門機関ですら手術の成功の見込みはないから手術しないとの見解でした。

余命が僅かと聞かされ、あまりのショックで思考が止まって何も考えられなく、そしてひたすら枕を濡らしながら寝たのを覚えています。何がそうさせたという訳ではなく、漠然とした温かみのある思い出が何度も回想していました。

実家に帰るのが怖くなった僕は1週間くらい下宿先に引きこもっていましたが、どうやら地元の病院で手術が出来ることになったようでした。

9月にまた実家に帰ってきて、すぐに母の手術を実施。お見舞いに行く以外は、家で寝たきりの生活でした。

10月から大学に行くも、治療をしている母を置いてこのままでいいのか、休学しようかと悩んだこともありながらもどうしようも出来なかったことを覚えています。誰にも打ち明けることができず、周りに心配をかけないようにいつもの笑顔で平静を装いつつも、その時誰かと話せる場の必要性を感じていたのを覚えています。

最初の手術から1年近くが経ってガンが胃と腸に転移。2回目の手術でした。手術が終わった後、ドクターがペットボトルみたいな容器に入った病巣を見せてくれたのを覚えています。当時、大学生活で忙しく中々帰れず、手術、退院から1カ月程して家に帰ると20kg近く体重が落ちて、全くの別人になった母がいました。

平静を装っていたものの、

『あぁ。自分は何をやっているんだろう。』

と心の中でズタボロに崩れていました。

このままでは、絶対に後悔すると思い、3年生の後期から大学の授業を週3日程に調整しながら実家から片道3時間近くかけて通うことにしました。

週の半分は岡山にあるコミュニティスペース晴れ間(現在の表記はハレマ)に4000円/月で居候させてもらうことになり、加西と岡山の2拠点生活が始まりました。破格の価格で置いてもらったコミュニティマネージャーのまさとさんには、感謝しかないと思っています。晴れ間に座敷童的居候をしていた時に、コミュニティの運営を学んだのが、今現在の自分に繋がっています。

さて、ガンになるまでは、両親共働きで冷凍食品やお惣菜が多かったのですが、在宅療養で母が主婦業復活するようになり、母の手料理の美味しさを改めて実感しました。

家でとれた野菜を中心に、近所のお裾分けで食卓の半分近くは埋まっていることに気付きました。

それ以降、コンビニ食やファーストフード、カップ麺が気分が悪くて食べられなくなりました。(お腹が痛くなる)

自分の身体をつくる1食も無駄にできないと思いました。

後、何日、このご飯が食べれるのかと思うと絶対的に母のご飯を選びます。

臓器がほとんどなく、食べたくても食べられない母に変わって、喜んで作ってくれる母に、母の分まで、笑顔で美味しいと言って食べようと、そう思いました。(大学入学時より10kg以上増えましたが。。。)

気付いていなかったけれど、安心して暮らせる幸せはこんなにも近くあったんだと思いました。

そんな、食べることへの気づきもありつつ、身が入らない大学生活でしたが、なんとか単位習得しギリギリ卒業できました。

就職以降はまた後日書こうと思います。

読んで頂きありがとうございました😊











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