救急車に乗った話〜旅の始まり〜
昨日から明日まで岡山に来ている。
人生の節目の期間であるため、お世話になった方の挨拶に伺うためだ。
車で来ている道中、岡山中央病院の前を通った。
『あぁ、懐かしい。』
そう思った。
あれは、今から7年前のちょうど今時期だった。
テストが終わり、2ヶ月の長い春休みに入った頃だった。
当時、何かしらのチャレンジすることに意欲的だった、the バカな大学生だった私は、友達とチャリ(ロードバイク)で岡山から東京まで旅にいく約束をしていた。
出立の前日、試走でサークルの仲間と岡山県内を軽く走っていた。
岡山県で有名な卵かけご飯を食べ、帰っていたところだった。
帰りは、下り坂のためスピードが出ていた。
また、日が徐々に暮れ始め、気持ちも焦っていた。
前を走る友達の後ろをビッタリとつけて走っていた。
空気抵抗をなるべく減らして走るためだ。
友達が、左にスッと舵を切り、道路から歩道にうつったため、同じく左に曲がり歩道にうつろうとした。
『ガシャッッー、ズダズタ、、、』
歩道に移る箇所の段差で、つまづいて激しく落車したのだ。
かなりのスピードが出ていたためか、前輪のホイールがへしゃがっていた。
前にズッコケる瞬間、
『あ、やべ、これ死ぬやつや。止まって!このままいけばフェンスに頭打って死ぬ。後ろから来てる友達に引かれる!』
みたいなのが、頭をよぎった。
気づくと、歩道に倒れていた。
膝を強打していたが、寒さのせいもあるのか、最初は全く痛みを感じなかった。
しかし、膝を見ると服はズタボロに破けてドス黒い血がダラダラと流れてきた。
それをみた瞬間に、痛みがやってきた。
怖くて脚が動かせなかった。
結果的に骨折はしたいなかったのだが、全く動ける状態ではなかったので、友達が救急車を呼んでくれて、岡山中央病院に搬送された。
『はい!じゃあ治療終わったからね〜。お大事に!』
そう言われ、寒い夜空の中、脚を引きづりながら下宿先まで帰った。
ズタズタに破れ血塗れのズボンで足を引きづりながら歩いたので、すれ違う人に2度見ばかりされた。
下宿先に帰ると友達が待っていた。
『ごめん、この脚じゃ、明日から東京までいくのんむりやわ。。先にいって。』
『そうやな、先にいくわ!』
『血が止まって落ち着いたら、ヒッチハイクで東京までいくわ!1週間後東京のハチ公前で会おう!』
そう言って、急遽僕のヒッチハイク旅が始まった。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?