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「ギフトに生きる」って? 豊かさに気づき、分かち合うという生き方。ギフトを体感できるワークブック付✏️

ギフト(gift)⋯⋯ ① 贈りもの ②天性の才能、特別な能力

フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ギフトという言葉には2つの訳語があるのだけれど、そのどちらも「与える、授ける、恵み」という源の意味が枝分かれしたものだ(“授ける”のが贈りもので、“授けられた”のが才能)。

今の僕の価値観を形づくるきっかけをくれた大好きな友人の一人に、石丸弘さん(以下:ひろしさん)という人がいる。

そして、ひろしさんの人生の中心にあるコンセプトは「ギフトに生きる」こと。

  • それってどんな生き方?

  • なんでその生き方をしようと思ったの?

  • ギフトに生きるためにできることはどんなこと?

この記事は、「ギフトに生きるってどんな生き方?」というテーマで友人のたいちゃんがひろしさんにインタビューしてくれたものを僕なりに再表現したものだ。

ギフトに生きるってどんな生き方?

僕たちは意図せず誰かに贈りものをしていることがよくある。

ひろしさんの言葉

ひろしさんにとって「ギフトに生きる」は、“才能”よりも“贈り物”の意味合いが強いらしい。じゃあ、僕たちが「自然と誰かに贈っているもの」ってなんだろう? ひろしさんはこんな例を挙げてくれた。

呼吸すること

僕たちはただ呼吸してるだけで、二酸化炭素というエネルギーを生み、植物たちを喜ばせている。

笑顔でいること

笑顔で過ごすだけで相手のためになってる。人の笑顔を見るだけで元気になったり、にっこりと相手に話しかけられるとそれだけで気持ちが晴れたりしたことは誰にでもあるんじゃないかな。

お母さんでいること

もう、人類全体へギフトだよね。お母さんがいなければ、ギフトする人もされる人も存在していないのだから。子どもを産むことだけじゃなくて、育てることも本当にすごいこと!

生き方をシフトしたきっかけ

ひたすらGiftをしていくと、どうなるのか。日々実験していった結果、月に2日の仕事で1か月分の生活費を稼ぎ、残りの約4週間は平和につながる活動をして過ごせるようになりました。

電子書籍『ギフトに生きる』より

これは、ひろしさんが語り、ライターの小林敦さんが書き起こした『ギフトに生きる』という電子書籍の冒頭に書かれた一文。

働く時間も場所も給料も、みんなで自由に決められるユニークな会社に勤めていたひろしさんは「働かずどこまで生きていけるのか?」という実験を10数年前に始めた。

そこで気づいたことは、「ギフトしたことは増える」ということだった。例えば、HPを作ってあげたらHPを作るスキルが上がり、組織改善のコンサルティングを提供したら、コンサルティングスキルが上がる。気づけば、働く日数はどんどん減っているのに結果的に収入が上がという不思議な巡りを体験したことで、ギフト人生に突入し始めたそうだ。

詳しく知りたい人は、ぜひ電子書籍を読んでみてね(笑えて泣ける、個人的には名作!)。

気づけば、そこには誰かのギフトがある

ギブ&テイクだって、見方を工夫すればギフト&ギフトだ。

ひろしさんの言葉

ひろしさんは、「見返りを求めずただ自分の中にある愛や優しさを表現する」というギフトに生きる実験を10数年前に始めてから今に至るまで、こんな巡りを体感している。

40万円あげるねって言われた / 別荘の鍵をもらった / シェアハウスのお部屋をいただいた / 電子書籍を書いてもらった / 数十万円分の整体チケットいただいた / 秘書をつけていただき、その給与を払っていただいた / そして数えきれない「ありがとう」の気持ち⋯∞

ひろしさんがこんなにたくさんのギフトを受け取ることができるのは偶然かもしれないし、強運の持ち主なのかもしれない。

でも、ほんとうの理由は「受け取り上手だから」に尽きると思う。
ひろしさんは、ただ買い物をするだけで感動できる人なのだ。

大根を育ててくれてありがとう

一本150円くらいで買える大根を、自分で1から作ろうと思ったらどれだけの時間と場所が必要なのだろう。電気屋さんで買えるノートパソコンを自分たちで開発しようと思ったらどれだけの労力がかかるだろう。ひろしさんは、誰かが汗を流して作ってくれた野菜やモノが、お金というチケットと交換できること自体が奇跡だと考える。

お仕事するってすごいこと

「働いているんだから給料をもらって当たり前」って考えるよりも、「自分の得意なことを磨いたり、誰かの役に立つ経験ができる上にお金までもらえちゃうの⁈」と考えた方が豊かさを感じられる。経営者だって「給料渡しているんだからもっと働けよ」と考えるより「自分のやりたいことがみんなのお陰でできている。ありがとう」と思えた方が気持ちがいいはずだ。

奪い合いや搾取、格差など負の側面がフォーカスされがちな資本主義社会だって、見方を少し変えればギフトに満ちた世界に変わるんだ。

「今日はどんなありがたいことがあるだろうか?」そんな問いを持って日常を生きているから、日々の恵みに気づくことができるし、彼の在り方に触れた人たちは「自分も何かギフトしたい」という気持ちも自然に生まれるのだろう。

自分の全体性を受け入れると楽になる

自分らしくない自分、自分を愛せない自分も愛してみる。

ひろしさんの言葉

僕もそうなのだけれど、「自分を褒める」とか「自分を愛する」って聞くと少し難しいと思うかもしれない。基本的には学校で習わないし、「自分よりも他人のことを考えて行動すること」を美徳とする日本では特に抵抗感が生まれがち。

けれど、自分の全体性(いいと感じる自分+ダメだと感じる自分)を認識し、受け入れることは、自己中心的でも甘えでも驕りでもない。それは、純粋な自愛だ(むしろ、自分の気持ちを満たしてあげることを我慢し続けて、いつか自分や他人を攻撃してしまう方が悲しさの総量は増えると思う)。

ひろしさんは、気持ちの浮き沈みが激しく、ひょんなことで憂鬱で無気力になるときがあるそうだ(長いときは2年間くらい)。昔は、そんな状態を受け入れられず、「こんな自分じゃダメだ」と自分自身を責めていたそうだ。けれど今では、あらゆることに消極的になる「消極季」と、活動的でエネルギーがどんどん湧いてくる「積極季」という名前をつけて、季節の移り変わるように生きている。

遅刻してしまった自分。たくさんお菓子を食べてしまった自分。人の悪口を言ってしまった自分だって逃れようのない僕らの一部。「自分を否定する自分」を許してみることから始めてみよう。

愛の度数という考え方

伝わってほしいことの一つは、みんながその人として存在しているだけでめっちゃギフトになっているということ。

ひろしさんの言葉

『アミ 小さな宇宙人』という書籍の中に「愛には度数(段階)がある」という考え方がある。僕の解釈では次のような考え方だ。

愛を持っていない人は一人もいないけれど、小学校が学年で分かれているようにその人にふさわしい段階があり、その段階を全うすることが次の段階にシフトすることにつながる。

ふさわしさを認識する

例えば、赤ちゃんがふざけて水こぼしても多くの場合は笑って済まされるし、無邪気さに癒される人もいるかもしれない。けれど、大人がふざけて公の場で(例えばレストランで)水をこぼし始めたら困惑する人がほとんどじゃないだろうか(笑)

無理してみんなに頑張ってギフトしようとすることで苦しくなったなら、今あなたは自分を満たすのがすごく大切なステージにいるのかもしれない。いつもやることに追われてしまっているなら、人に甘えるということをやってみるのにいい時期なのかもしれない。もっともっとと欲しがりいつまでも満たされている感覚が得られないなら、誰か身近な人を満たすお手伝いをしてみるのがいいかもしれない。

多くの人がうまくいかない方法だって、今のあなたにとってベストな行動かもしれない。今ここでのしっくり感を大切に、行動のふさわしさを確かめてみよう。

怒りだって必要なときがある

ひろしさん曰く「怒りは自分を知ることに役立つ」そうだ。怒りを見つめてみると、過去の悲しみが見えてきたり、手放した方がいい思い込みが見えてきたりするからだ。自分の思考パターンや習慣化されている解釈に気づくだけでそれを手放すかどうかを選択する機会が生まれるわけだから、心はどんどん軽くなっていく。

存在していること自体がギフト

Do(何かをやること)も大切だけど、Be(あるがまま存在するということ)はもっと大切だと思う。「私がいないとどんな世界になる?」あなたのそばにいつもいてくれる友人や家族に聞いてみよう。あなたがいるだけで、その場に安心感が生まれるのかもしれない。あなたがいるだけで、元気になれたり、勇気をもらえる人がいるのかもしれない。誰からも嫌われている人はいない。つまり、みんな誰かからは好かれている。好いてくれている人にとってはあなたという存在自体が大きなギフトなんだ。

ギフトを体感できるワークブック【PDF】

昨年、ひろしさんやグラフィックレコーダーの池永良恵さん、編集を手伝っていただいた皆さんの力をお借りして『ギフトに生きるワークブック』というものを作らせていただいた。

ワークを愉しんでやるだけで実は自分が受け取っていたギフトや贈っていたギフトに気づけるだけでなく、自然と自分や人を愛せるようになっちゃうようにみんなで丁寧に工夫をしてみた! 内容はこんな感じで、補足動画やグラレコのイラストがついているので、すごーくわかりやすいと思う。一人でもグループでも使えるようになっているので、ぜひ遊んでみてね。

  1. あなたの持ってるギフトは何ですか?

  2. ギフトの広がり・つながりを感じよう!

  3. ギフトする相手を選ぶ

  4. ギフトのコツ

  5. ギフトできなくてもOK!

  6. 個性を生かすギフトを考えてみる

  7. やりたくないこともギフトだとしたら?

記事を書いてみて思ったこと

僕はこの記事を書いていてこんなことを思った。

「ギフトに生きる」という生き方は、「今この瞬間を、自然体で生きる」ってことなんじゃないかな。

自然体とは、心や身体に緊張感がなく、生きることを愉しんでいるということ。忙しさやトラブルの中にいても、焦ったり不安に思う心に気づき手放せるということ。自分への素直さと相手への思いやりのバランスが取れているということ。

この記事を通じて「ギフトに生きる」という優しい生き方がより多くの人たちに伝わり、自然体で気楽に生きられる人が一人でも増えるきっかけになったら嬉しいなぁ^^

ひろしさんの一言をきっかけに、「僕があなたにできること」もまとめてみたのでよかったら読んでみてね〜!

ここまで読んでくれて、ほんとうにありがとう🙌✨

参考リンク一覧

noteを読んでくれてありがとう! 僕らしく、優しさのリレーをつなぐよ。