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【もっと楽しむトレインフォーカス #6】~幕の世界の開幕~

みなさん、こんにちは! ひだまり66です✋
かなり間が空きましたが、約半年ぶりのトレインフォーカスです🚆
第5回は鉄道の日に因んだ番外編をお届けいたしましたので、本編的には第4回の音鉄シリーズ以来でしょうか。(👇まだお読みでない方はこちら)

音鉄的に紹介したこともまだまだたくさんあるのですが、1度他ジャンルに目を移してみましょう( ^o^)ノ
”鉄道ファン” と言われれば、真っ先に想像される方が多いのが「撮り鉄」ではないでしょうか📷
その中でもホームや沿線で列車に向かってカメラを構えている人たちっていうのが一般的なイメージですよね(その一部の方のマナーが社会問題になっているくらいですから・・・😅)
しかし、筆者が最近はまっているのはそうした列車の顔(前面)を撮影するのではなく、側面を撮るのです!
え? 何言ってるのかですって?
もっと言うと側面の ”方向幕”(行き先表示機)を撮っているのです 笑
同じ趣味を持つ高校時代の友人H君(このブログでは常連www)と筆者は勝手に ”幕鉄” と呼んでいます😉
今回はそんなちょっと変わった楽しみ方を紹介します!

方向幕の種類

そもそも、なぜ行き先表示機が方向幕と呼ばれるかはご存じですか?
今はほとんどがLEDになりましたが、昔はクルクル回る幕で種別と行き先が表示されるのが一般的でした。今でもリニューアルされていない古い車両においては、首都圏でも見ることができます。一方、LEDには3色しか表示できない "3色LED" とそれ以上表示できる "フルカラーLED" の2種が存在しています。
それぞれで楽しみ方が異なりますので、順番に解説していきます👆

①幕車を撮る!

JR東海 313系

1970~90年代初頭にかけては、このような幕のタイプが一般的でした。鉄道ファンとして最も嬉しいのは、終着駅に着くとこれがクルクルと回ることです。そうするとたまに臨時列車でしか見られないような、レアな行き先が表示されることがあるんですよね~😍
これが一瞬で表示が切り替わるLEDにはないコアな魅力になります! 笑
ただ、鉄道会社としてはダイヤ改正で新しい種別や行き先ができる度に交換が必要となるので、近年は内装はリニューアルしないにもかかわらず方向幕だけLED式に交換するなんていう事例も多くなりました・・・
もの好きとしては悲しい現象ですね・・・💧

ほとんどが更新でLED化された小田急 1000形

もちろん、通勤型列車のみならず特急型列車にも幕として残っている車両もあります! 新幹線も700系までは幕式が採用されていましたが、現在は全てLED式となっています・・・

JR東海 383系「しなの」
JR西日本 285系「サンライズ瀬戸・出雲」

②3色LED式を撮る!

オレンジ・黄緑・赤の3色しか表示できないLEDを我々は "3色LED" と呼んでいます。1990年代後半~2000年代にかけて製造された車両に多く見られる特徴のひとつで、夜や地下駅等ではいいですが、昼間は逆光だと反射して見にくいことがあります。

JR東日本 E721系

実はこれがかなりの撮り鉄泣かせでして・・・笑
シャッタースピードをうまく調整しないとこうなります👇

これでもまだましな切れ方www

発光の関係でこんな感じに切れてしまうので、写真に写すといったい何を撮ったのか全く分からなくなってしまうことも多々あるのでかなり厄介😥
ひとつの解決策として提示できるのは、動画撮影の後にスクショ等で静止画に補正することです。理系ではないので細かい物理的な原理までは分かりませんが、動画の方が比較的LEDが切れない印象があります。(必ずという訳ではありません・・・)
こちらの3色LEDも登場から15年以上経った車両が増え始め、徐々にフルカラーLEDに換装される車両も増えてきた今日この頃です。

半分以上の編成がフルカラーLEDに換装された東京メトロ 10000系

③フルカラーLEDを撮る!

最近は一番よく見かけると言っても過言ではないのがこのタイプ、”フルカラーLED” です! 利用者からしても視認性が高く、評判がいいタイプで、先述の通り、旧来の幕式や3色LED形式から換装される車両も増えてきました。

幕式から換装された西武6000系
3色LED時代の東武 30000系
フルカラーLED換装後の東武 30000系
JR東日本 E5系新幹線

おそらく今後はこれが普通の景色になっていくでしょう。
見たことがある色だけでも白、赤、青、緑、黄色、オレンジ、水色、紫、ピンク・・・ 様々な色が出せるので種別が多い路線でも難なく対応できるのがいいですよね😚

もっと楽しむ方向幕撮影

大きく分けて3つの幕の種類があるとお伝えしたところで、もっと楽しむ方法もいくつか伝授いたします👆

①幕の形を楽しむ!

1つ目は幕の形です。全部大きく括るならばもちろん ”長方形” ですが、細部の違いがその車両の特徴となる場合も多々あります。
例えば・・・

東武 30000系

先ほども登場した東武30000系。妙に横が長い気がしませんか?
実はこの東武30000系は今でこそ東武東上線の最大勢力となっていますが、登場時は東武伊勢崎線(現スカイツリーライン)で活躍しており、東京メトロ半蔵門線・東急田園都市線に直通する車両として製造されたので「半蔵門線直通」の表記ができるように横の長さを長めに設定したと言われています。皮肉にも今では全編成が東上線に転属し、その意義も失われてしまいましたが・・・💦

京急 1500形
京王 7000系

こちらは種別と行き先が分離されたタイプの幕です。分離されている分、別々に幕を回すことができるので、一体型よりも短時間で効率的に回すことができますよね!
種別幕と行き先幕が反対方向に回ることもあるのが、また面白いですww
また、上の京急のようにぱっと見では分離しているのが分からないタイプ、下の京王のように完全に分離しているタイプなどさらに細かな違いもありますが、話せば止まらなくなるかもしれませんのでここまでとしておきますww

JR九州 885系

また、方向幕は長方形が一般的ではあるものの、こんな感じの正方形に近い形もあります。なかなかレアな形だと思います💦

②表示方法を観察する!

方向幕の1番の役割はその列車の行き先を乗客に伝えることです。
それ故、土地柄や鉄道会社によって表示が工夫されていることも多いです。
例えば、こちら👇

京成 3100形

京成線の成田空港と京急線の羽田空港を行き来する京成3100形は英語のみならず、ハングル表示も備えています😮
空港を結ぶ路線ならではの表示ですねー!
続いてはこちら👇

JR東日本 E233系5000番台

JR東日本の京葉線の表示です。
JRあるあるのひとつが種別と行き先のほかに路線名が入っています🚉
これは推測ですが、おそらくJRは同じ車両を複数線区で使用することも多いので、誤乗防止策のひとつではないかと思いますv(^_^)v
この京葉線車両は他に外房線、内房線、東金線での運用があります。類似例として上野東京ラインと湘南新宿ライン、中央快速線と青梅線もそれぞれ同じ車両形式を使用しています。
もうひとつのこの表示の特徴は、停車駅がスクロール表示されることです。一昔前まで、車内の案内表示で停車駅をスクロール表示することはありましたが、2000年代に入ってからはこのように車外でも停車駅を表示してくれるようになりました!
普段乗らない路線で快速、通勤快速などの通過駅ある種別に遭遇しても、この表示で一目瞭然なのはありがたいですね😍
続いてはこちら👇

JR九州 303系

こちらは福岡市営地下鉄の表示です。
快速と表示されていますが、この電車はJR筑肥線直通で、実際に快速運転するのは末端区間のみなので、地下鉄線内は各駅に停車します!
これも福岡空港からのお客様が「快速って書いてあるけど乗って大丈夫かな?」という不安を払拭してくれる表示です🤗(今は乗り換え案内検索でも分かるようにはなりましたが、さらに安心できますよね!)
多少、表記は異なりますが、近年は複数会社による相互直通運転も増え、途中から種別が変わることも珍しくないので、「新百合ヶ丘から各駅停車(小田急線)」「東急線内 特急(東京メトロ副都心線)」などの表記があちこちで見られます。

③そこでしかない種別・消滅する種別を収める

それでは最後に "ご当地幕" と "幕収め” についてお話します!
実は既に、さりげなく各所に散りばめていたのでですが、鉄道ファンのみなさんお気づきでしたでしょうか?笑
ではここで本シリーズ恒例の
??ひだまりクイズ??のコーナー🎉

Q.以下4つの種別のうち、2024年5月現在でも存在しているのはどれ?
①京王線の "準特急”
②東武東上線の "快速”
③西武新宿線の ”快速急行”
④JR京葉線の ”通勤快速”
※答えは最後に掲載します▼

では、一緒にもう一度幕の写真を見ながら、簡単におさらいと解説をいたします👇

”リレー○○” は新幹線が部分開業した時に限定で見られる表示。
現在は西九州新幹線エリアのみで見られる。
2023年11月まで表示されていた京急の ”✈急行”
空港に行かない✈急行があったこともあり、現在は急行のみの表記になり、羽田空港行きだけ行き先表示の前に✈マークがつくように仕様変更された。
2013年に急行の上位種別として設定された東武東上線の快速。
ちょうど10年の活躍で快速急行の停車駅増加に伴って消滅した。
2022年現在、国内で唯一存在した準特急。(京王線)
同年3月に特急と統合される形で国内から準特急が絶滅したが、後に阪急が準特急を新設したことで日本に準特急が復活した。
新木場~蘇我間をノンストップで走っていた京葉線の通勤快速だったが、2024年3月ダイヤ改正で廃止。特に朝の上り通勤快速はラッシュ時の移動時間が拡大したと沿線民の不満が露呈し、今後復活する可能性も!?

いかがでしたでしょうか?
実はこの方向幕というのは、時代の変化やその路線の土地柄を顕著に示したものということをお分かりいただけましたか?笑

みなさんも日常生活、旅行の際には是非一度、注目してみてくださいね🎵

??ひだまりクイズ?? 【解答】

答えは③です!
2024年5月現在、土休日ダイヤに下り1本だけ、西武新宿線の快速急行が存在しています!

📷それではまたお会いしましょう📷