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デューク東郷・症候群

先週は牛丼チェーン店の『松屋』が米沢市に初出店した。新聞の折込チラシで知り、懐かしい記憶が蘇った。20年前までは牛丼(松屋は牛めし)が280円で食べられていた時代。松屋は更にみそ汁を無料(現在も)サービスしていたから今考えると驚異的だったね。牛丼280円は日本のデフレの象徴。インフレが始まった今でも400円は大健闘。

そんな『松屋』だが当時の苦い思い出は“食券恐怖症”に一時なったこと。それまで前金制の飲食店には入店したことすらなかったのだ。何も考えず席に座ってから注文しようとすると「あの~ お客様、当店は先に食券を購入していただいてからの注文となります」と。入口付近で並んでいた人たちは食券機の順番待ちの列だった。

システムを理解し私もその最後尾に並ぶ。しかし、メニューや価格は見えず自分の番になって初めてズラリと並んだボタンを見ることになる。「ん~」と悩んでいると後ろのサラリーマンから「早く決めろ!」のような圧を感じる。そのプレッシャーに耐えかねて「エェ~イ」と牛めし並盛のボタンを押し、そそくさと席に着いた。食券機怖ぇよ~

あれから20年経っても未だ苦手なのはセルフレジ。寿司チェーン店では大抵導入している。バーコードを読み取るところでまず躓く。そんなときは間違いなく誰かが後ろに並んでいる。もうこれは“食券恐怖症”ではなく“デューク東郷・症候群”なのではと考えてしまう(笑)。

後ろに立たれると、どうも気が散ってしょうがない。前世は殺し屋か? ただ、これが店員さんとやり取りする会計なら一切問題ない。もし、前世がそうだったとしても、相手を好き嫌いで選んでいるようなプロ意識が低い立ち位置だっただろう。

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