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グリム・ガーディアンズ~開発自ら作品もチャンスも捨てた結果~

とりあえず以下の画面写真を見て、
世界観なりストーリーなりを想像してみてよ。

…オーケー?
大体のイメージはできた?

でも違うんだなー、それ。

『グリム・ガーディアンズ』のストーリーはこんな感じ。

 ブルマやエッチな本を集めて、お兄ちゃんを興奮させよう!
     ↓
 ムムム! エッチな気分になったことで敵の居場所がわかったぞ!
     ↓
 鏡の中にはバニーガールしか入れないのです!

…え?
「何を言ってるんだ」って?

だからー、

 スク水やタイツを集めて、お兄ちゃんを興奮させよう!
     ↓
 ムムム! エッチな気分になったことで敵の居場所がわかったぞ!
     ↓
 鏡の中にはバニーガールしか入れないのです!

本当です。

冗談みたいに聞こえてるだろーけど、
本当に本当なんです。

このグラフィックの世界観で、
スタイリッシュな『悪魔ハンター』を名乗りながら、
やることはエッチな本の回収って…。

オバカ路線なのよ、要は。
しかしギャグが面白いわけでもなく、その…。
それ以前にギャグを舐めてるってゆーか。
脈絡もないしさ。

キャラも、グラフィックも、
それなりにBGMもしっかり作ってあるのに、
シナリオがコレですよ?

台無し。

なんつーか、あれだ。
シリアスが書けないから
ギャグやパロディで誤魔化した、
ってやつ。
(いくらおバカ路線の『ぎゃるがん』のスピンオフとはいえ)

そういう言い訳じみた逃げの心理が働いてるから、
こんな悪ふざけができるんだよ。

そして、この悪ふざけが全部のチャンスを台無しにしてるんだ。

作品にとってのチャンスも、
スタッフにとってのチャンスも、
ユーザーにとってのチャンスも。

もう一回言うけどさ?
キャラも、グラフィックも、
BGMもしっかり作ってあるわけで。

プログラマーにとっちゃチャンスだよ。
デザイナーにとってもチャンスだよ。

声優さんも一部を除いて、
まだまだこれからって面子を集めてる。

声優にとってもチャンスだよ。

そして、このゲームで遊ぶユーザーが
「面白い」と思ってくれる…そういうチャンスもある。

わざわざパッケージ販売するんだから、
そのチャンスも相応に大きなものになってる。

これだけ大勢の人間が、
一本のゲームに関わってるんだよ。

なのにシナリオ面は
悪ふざけに走って、どういうつもりなん?

別にベタなシナリオでよかったのよ。
何もとことん盛りあげろとか、
意表を突けとか、泣かせろとか、
そこまで要求してない。

でも、このバカシナリオは最初から逃げてる。

グラフィックも、BGMも、ボイスも、システムも、
そりゃ100点満点ではないよ?
レスキューの仕様も散々な出来だったじゃん。
ただ、「ゲームを作ろう」というスタンス自体は守ってる。

しかしシナリオはどうよ?
初っ端から自分の仕事を放棄してるわけで。

その結果じゃないの?
発売から二ヶ月経ってるのに、
未だにamazonでレビューが2件しかないのも。
開発自ら勝負を捨てたからね。

ライター知らぬ存ぜぬなんだろーけどさ。

いやマジで、なんで書かせたの???

そんなわけで、まあ…
発売日に買ったことは後悔してないよ?

インティクリエイツのゲームは
いくつかプレイしてるから、
「まあこんなものかな」とは思った。

ただ、レスキューの仕様とシナリオが、ね…。
このふたつに目を瞑れば、割と遊べるゲームだとは思うよ?

でも探索型の2Dアクションゲームをご所望なら、
『ロードス島戦記』のほうが遥かに出来がいいわけで。

そして思うわけです、私も。
インティクリエイツの2Dアクションはもういいや、って。

あー、こうしてチャンスは失われていくんだね…。