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ボランティア再開 笑顔戻る

つつじ会・デイサービス 常盤木学園が演奏会


 特別養護老人ホームやデイサービスセンター、ケアハウスなどを運営する社会福祉法人つつじ会(土井一美理事長)=石巻市蛇田=は19日、コロナ禍で休止していたボランティアの受け入れを再開した。常盤木学園高校音楽科=仙台市青葉区=の3年生3人が独奏やアンサンブル演奏を届けた。

 演奏会は石巻蛇田デイサービスセンターで行われ、施設利用者ら約40人が参加。バイオリン、声楽、フルートを専攻する生徒は、独奏や独唱で「上を向いて歩こう」「富士山」「浜辺の歌」など耳なじみの10曲披露した。石川さゆりさんの「津軽海峡冬景色」はアンコールを含め、2度奏でた。

 ソプラノの松坂早季那さん(18)=同市中里=は「言葉が聞き取りやすいよう子音に気を付けて発音した」と話していた。バイオリンの江川愛水さん、フルートの三浦菫さんも曲を説明してから演奏するなど工夫を凝らしていた。

演奏を終えて握手を交わす生徒たち

 最後は利用者全員と握手を交わし、温かい言葉をかけられ、生徒は涙ぐんでいた。村田眞力さん(88)は「遠くから来て素敵な曲を届けてくれた。久々に若い人たちの演奏を聴き、元気が出た。心も温まった」と喜んだ。

 コロナ禍後、高齢者施設は感染拡大防止で面会やボランティアの受け入れを休止、縮小しており、今も手探り状態の施設は多い。土井理事長は「きょうをきっかけにボランティアの受け入れを段階的に広げたい。皆さんも楽しんでおり、職員では賄えない部分にボランティアの協力を得たい」と語っていた。
【外処健一】


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