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食と音楽で福呼び込む おながわ春のまつり

 「おながわ春のまつり2024」(同実行委主催)が23―24日、女川駅前商店街などで開かれた。23日は高台避難の大切さを後世に伝える坂道競走「津波伝承女川復幸男」を実施し、24日は町まちなか交流館の野外特設ステージを主会場に本祭を展開。地域内外から多くの人が訪れ、食や歌を楽しんだ。

女川実業団による獅子振りが会場に活気を呼び込んだ

 同まつりは、震災後9年間にわたって実施した地域活性化イベント「女川町復幸祭」が前身。同祭の意思を継ぐ催しとして昨年「おながわ春のまつり」がスタートし、今回で2回目となった。

 開会式で鈴木康仁実行委員長は「快晴で絶好の祭り日和。今後も長く続く催しにしたい」とあいさつ。地域の若者で構成する女川実業団の獅子振り演舞が繰り広げられ、普段白山神社に奉納している舞を披露。獅子が荒々しく練り歩き、地域安寧や五穀豊穣、家内安全を願いながら来場者の頭をかんだ。

キッチンカーもずらりと並び、家族連れが食を楽しんだ

 ステージではシンガーソングライターの樋口了一さんやアイドルグループのBⅰSなどが出演。人気番組「水曜どうでしょう」の藤村・嬉野ディレクターのトークショーも人気を集めた。

 交流館近くの駐車場では飲食販売ブースやキッチンカーなど約30店が並び、仙台うみの杜水族館による子ども向けふれあいブースや益子焼チャリティー陶器販売もあった。復幸祭企画だった「お宝撒(ま)き」も5年ぶりに復活し、餅をまいて会場に福を呼び込んだ。

チャリティー陶器市も人気を集めた

 多賀城市から家族と来た松澤零君(5)は「楽しい所がいっぱい。バナナチョコとかを食べたり、近くの公園(マッシュパーク)でも遊んで帰りたい」と話していた。

復幸男 小島さん連覇

 また23日の「女川復幸男」は、町役場南側をスタートし、女川小中グラウンドをゴールとする約250㍍(高低差25㍍)の競走。女川町に津波が到達したとされる午後3時32分に「逃げろ!」の掛け声で約100人の参加者が一斉にスタートした。大崎市出身で自衛官の小島涼太郎さん(23)が2連覇し、1番復幸男の座を守った。【山口紘史】

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