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石巻市・企業交え「イクボス」宣言

県内では3自治体目

 石巻市イクボス宣言式が20日、マルホンまきあーとテラスであり、市長や全管理職員らが市議会と賛同企業の代表者を交え、上司の意識改革により働きやすい職場環境と子育てしやすい地域づくりを推進していくことを表明した。


 自治体としての宣言は富谷市、多賀城市に次いで県内3カ所目。今後も宣言企業を増やし、イクボスの輪を広げる。

 「イクボス」は部下や同僚のワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)を応援し、組織の業績も結果を出しつつ、自らも仕事と私生活を楽しめる上司を指す。市は市長、副市長、教育長の特別職と課長級以上の職員127人を宣言の対象としたほか、市議会正副議長や企業・団体の賛同を呼び掛けた。

働き子育てしやすい地域に

 宣言企業・団体は20日現在、23まで増加。宣言式には14社16人を含む112人が集まった。齋藤正美市長は「相互に支え合い、働きやすい職場づくりを進めてきたが、宣言してイクボスの輪を市全体に広げたい」と全市民がいきいきと活躍できる社会の実現へ協力を求めた。

 齋藤市長と副市長、教育長、市議会議長、企業者代表者が宣言書に署名。参加者全員で①育児や介護、家事などの家庭生活と仕事を両立できる職場環境づくり②情報共有やコミュニケーションを円滑にし、チームワークでの業務遂行③業務効率化による生産性の向上を実施し、時間外勤務の縮減や積極的な休暇制度の活用の推進―の3項目からなる宣言を唱和した。

市の管理職や賛同企業がイクボス宣言した

 宣言式は父親支援団体の特定非営利活動法人ファザーリング・ジャパン東北から竹下小百合代表理事が立会人を務め、基調講演も開催。晩婚化と晩産化で親の介護と子育ての「ダブルケア」にある女性の増加が懸念されており、パパが育児を楽しめるようになることでのパートナーの負担軽減、仕事の効率化と生産性の向上などイクボスの取り組みによる好循環を強調した。

上司の意識改革で社会も変化

 第1号で登録し、式で企業代表を務めた㈱西條設計コンサルタント=桃生町=は、10年かけて職場環境を見直し、離職が減ったという。市を挙げての宣言に西條祐樹社長(47)は「社会が変わっていくいい取り組み。組織の上に立つ人が新しい考え方を取り入れていけば会社が変わり、人口減少の抑制にもつながるはず」と歓迎した。【熊谷利勝】

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