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圧政に抵抗 蝦夷の歴史ひもとく

石巻市博物館  7月21日まで企画展

 石巻市博物館=同市開成=の第8回企画展「牡鹿柵(おしかのさく)、桃生城と海道の蝦夷(えみし)の反乱―神亀元年から1300年、宝亀五年から1250年―」が1日、同館企画展示室で始まった。律令国家の圧政に抵抗しようと、石巻地方の蝦夷が起こした二つの反乱をひもとく。

 展示は東北学院大学博物館の学芸員である佐藤敏幸さんが監修。多賀城創建1300年に際し、同年代の石巻地方で起きた動きにスポットを当てた。

 大きく3部構成で古代牡鹿郡成立前夜の石巻地方から、国家が版図(領域)を拡大していく過程を遺跡や城跡の出土品約160点を中心に解説している。

 国家は版図を広げようと、軍事拠点である「城柵(じょうさく)」を築いた。石巻地方には、牡鹿柵と桃生城が造られたが、在地の蝦夷は、これに対して反乱という形で抵抗を示した。こうした動きを鎮圧するのに、国府兼城柵としての多賀城が築かれた。展示は、蝦夷の抵抗の歴史を紹介している。

初日は展示を監修した佐藤さんが解説

 2日午後1時半からは「古代牡鹿郡の成立と神亀元年海道蝦夷の反乱」と題し、佐藤さんがマルホンまきあーとテラスの小ホールで講演する。予約不要。参加無料。

 企画展は7月21日まで。午前9時―午後5時、月曜休館。観覧料は常設展込みで一般600円、高校生400円、小中学生200円。【泉野帆薫】

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