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解体前の校舎でお化け屋敷

大曲小学校 今年は児童主体で計画

 東松島市立大曲小学校(酒井勝則校長・児童276人)は7月31日、解体を控えた西校舎でお化け屋敷を催した。昨年、地域住民や矢本二中生、有志団体などが開催をサポートしたが、今年は児童会の計画委員会が主体となり、コース作成やお化け役を含め、児童の力で作り上げた。

 大曲小は校舎の老朽化に伴って新校舎建設が進んでおり、昨年は解体前の本校舎、今年は西校舎がお化け屋敷の会場。昨年の初開催後、夏の思い出が忘れられない児童たちが酒井校長に直談判し、5―6年の計画委員が定期的に集まって準備を進めてきた。

動くのか、動かないのか。ドキドキしながら歩いた

 校舎1階は「ちょっと怖いコース」、2―3階は「めっちゃ怖いコース」とし、全校児童の約6割が参加。1グループ最大4人で低学年は保護者と回ることもできた。教職員は誘導役で児童の安全に配慮し、イベントは午後4時半に始め、保護者への引き渡しを含めて6時には全て終えるようにした。

 校舎の窓は黒いビニールシートで覆い、薄暗さを演出。教室の机を置き換えてコースを作り、手作りのお札や怖い絵を描いておどろおどろしさを出し、上級生は髪の長い幽霊や死神などになりきった。

 「一緒に手をつなごう」と身を寄せ合う1年生。6年生は相手の恐怖心に応じて脅かし方を変えていた。計画委員会の阿部心晴委員長(6年)は「昨年すごく楽しかったので今年もやりたかった。怖さを味わいつつ、笑顔で帰ってほしい。来年も引き継いで」と5年生に託していた。

 校舎からは悲鳴や笑い声が響き、肝を冷やしながら涼を感じていた。酒井校長は「自ら発案し、他の力を借りず企画、運営したのが素晴らしい。来年は新校舎でやるのかな」と児童の自発的な行動に期待していた。
【外処健一】

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