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4分の1復元船17日搬入

サン・ファン館の目玉 年度内再開館へ着々

 令和4年11月から長期休館に入り、本年度の再開館を目指して工事が進む県慶長使節船ミュージアム「サン・ファン館」=石巻市渡波=に17日、展示の目玉となる4分の1大の「サン・ファン・バウティスタ号」が搬入される。

 作業は午前9時に始まり、今回設置されるのは船体部分のみ。船首と船尾の2つに分割して運ぶ。完成している屋外の基礎部分に順番に設置し、全体が組み上がるのは正午ごろの予定。その後、4本のマストの建て込みや装飾の取り付けなどを行い、完成するのは5月末ごろという。

 展示品は老朽化に伴い、4年7月に解体が完了した実物大木造復元船の後継。繊維強化プラスチック製で4分の1大となり、全長14・2㍍、メインマスト高は12・3㍍。以前、海水を引き込んで復元船を係留していたドック部分は埋め立てが完了しており、大きな広場となっている。

復元船が置かれるドック棟屋外広場

 後継船には専用タブレットを通し、帆を広げた状態を画面で楽しむAR(拡張現実)技術も盛り込まれる。船首、船尾像や特徴的な九曜紋の装飾など、解体された復元船の一部は残されており、後継船にはない実際のスケールを伝える展示物として活用されていく見込みだ。
【渡邊裕紀】

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