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全国のボランティアが活躍 石巻市釜地区など 住民が感謝 (2011/5/12掲載)#東北ボランティア

2011年5月12日の石巻日日新聞に掲載した記事です。
東日本大震災の復旧復興のため、東北を訪れたボランティアの皆さんの様子をお伝えするため当時の記事を掲載しています。

 沿岸にある住宅では、津波で流れ込んできた大量のガレキと泥の処分に頭を抱えている。石巻地方には全国から駆け付けたボランティアが訪れ、震災後の後始末に協力している。協力を受けた住民たちは「手伝ってもらえなかったらもっと時間がかかっていた」と感謝している。

 海岸から約600メートルしか離れていない石巻市釜地区は津波の直撃を受け、災害のつめ跡が今も生々しく残る。同地区には震災後、災害ボランティアセンターに登録した若者が入り、活動を展開している。はじめのころは「見ず知らずの人を家の中に入れることに抵抗がある」として受け入れに消極的だったが、今ではお互い協力しながら片付けを進める。

 ボランティアたちは、庭や家の中に入った大量のドロやガレキをスコップで集めるなどの作業に汗を流す。岡山県から訪れた角南ゆきさんは「ニュースを見てただ事ではないと石巻にやってきた。活動してみて、復旧にはまだまだ多くの力が必要だと感じる」と話す。鹿児島県の鶴園港市さんは「数年前、家族とともに旅行で来た東北地方の変わり果てた姿にショックを受けた。地元の方と力を合わせ作業したい」と汗を流している。

 こうした善意に感謝しようと下釜第3町内会(304世帯)はボランティアに温かい食事を提供してきた。休憩場所となっている地区内の住宅では食事をしながら地域住民とともに交流していた。

 同町内会の渡辺秀二会長は「今回の災害ではいろいろな地域の人に助けられていることをありがたく思う」と話す。さらに「ボランティアの人たちは嫌な顔をせず作業を手伝ってもらっている。彼らの力なくして復旧はありえない」とたたえている。

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