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かなしき読書感想文 2

イラストの仕事で、フランツ・カフカの「変身」を読んだ。
主人公が巨大な毒虫になってしまうお話、
というのはなんとなく知っていた。

最後、主人公のグレゴールは虫の状態のまま、死んでしまう。
虫の一件から解放された主人公の両親、妹たちはその家を引き払い、新しい生活を始めようとする。
3人はそれぞれの仕事を休み、電車に乗ってピクニックへ向かう。
電車から降りた妹が、身体をしなやかに伸ばし、希望に満ち溢れた場面で物語は終わる。


グレゴールは何も悪くない。
報われなさ、不条理さがあまりにもかなしい。

希望のなかに、わたしなりの"弔い"の思いを込めて
最後の場面の空の色を青く描いた。
空の青ではなく、現実の空にはない深い青

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暗い映画がもともと好きで、たまに観たいなと思うのだけれど、
一人でいるとどんどん気持ちが沈んでしまうので
最近は観ないようにしている。
「ミッドサマー」がずっと気になってるけど、きっと観れないだろうなぁ。



2020年4月24日


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