の、ような夜
宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」を読んだ。
話の流れはなんとなく知っているのだけど、
おそらく原文に近い状態で掲載されているので読みづらい。
何度読んでも頭のなかに入ってこない。
情景が目に見えるかたちで浮かばない。
なんとか小説を読み終えて、
自分のなかにイメージを補填させるために、映画版を観た。
子どもの頃に何度か観ているのだけど、
いつも真ん中の部分で眠ってしまうので記憶が曖昧だった。
小説の分からない部分と照らし合わせながら鑑賞する。
いい映画だった。
その余韻を残したまま眠るとかなしい夢でも見そうだったので
ラーメンズの「銀河鉄道のような夜」を観る。
活版印刷所、牛乳屋など「銀河鉄道の夜」に出てくるモチーフや言葉が
散りばめられたオマージュ作品である。
「銀河鉄道の夜」の原作、映画、ラーメンズ版の3編を順番に観た(読んだ)ことで、かなしい気持ちが中和された気がする。
車内に映るかぶとむしの影、りんご、からすうり、赤く燃えるさそり座
鷺のお菓子は落雁かな、美味しそうだな
とか、そういう気持ち。
2020年5月22日
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