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乾き切ったシシャモの悲哀 【シシャモを食卓の主役に】

シシャモってシシャモじゃないの!?
小さな頃から慣れ親しんだシシャモが、実はキャペリン(カラフトシシャモ)だと、漫画『将太の寿司』で知った時は衝撃でした。社会人になり、上司に連れて行ってもらった高級店で本物のシシャモを食べた時は、「いつものししゃもと全然違う…」と驚いたものです。
でも、やっぱり私にとってシシャモはいつでも気軽に買える、お財布に優しいキャペリンさんなのです。下処理も要らず、丸ごと全部食べられるシシャモは我が家の定番魚、私の大好物。居酒屋で、焼きすぎて乾き切ったシシャモを見ると悲しくなってしまう。シシャモは焼いて七味マヨだけじゃないんだぜ。(いやそれも大好き)

※このnoteでししゃもと記載しているものは全てキャペリンさんのことです。生干し・生、どちらでも大丈夫。



【シシャモ春巻き】


抗えないパリフワの魅力

<材料>
・シシャモ     好きなだけ(メスでもオスでも)
・ニラ       ししゃも1本につき1本
・春巻きの皮    ししゃも1本につき1枚
・醤油       適量
・油        適量(香りの少ないものがお勧め)

<作り方>
①春巻きの皮の角を自分の方に向け、シシャモ1匹と3cmほどに切ったニラを並べて、ニラにちょっとだけ醤油を垂らして巻く。巻き終わりは水で濡らしてくっつける。
②①をフライパンに並べて、上からフライパンの底が浸るくらいの油を入れて弱火で焼いていく。1面焼き色がついたら転がして次の面を焼く、を繰り返し4面綺麗に焼き色がついたら出来上がり。

醤油はほんの少し
油はこれくらいでOK
全ての面を焼き終えたところ


皮はパリパリ!ししゃもはホワホワ!ニラ醤油の香りも抜群に合う!
材料も工程もシンプル。ポイントは弱火でじっくりゆっくり焼き目をつけていくこと。その間に春巻きの中では、シシャモがじわじわと蒸し焼きされています。
焼きたてをすぐに食べてほしい。なんならフライパンから直に、お口へインしてほしい。でもそれをやってしまうと、食卓に並べる前に食べ終わってしまうんですよね。自戒。


【シシャモとトマトの中華蒸し】


やわやわホロリ

<材料>
・シシャモ   好きなだけ(メスでもオスでも)
・ミニトマト  ししゃも1本につき1個
・酒      適量(料理酒でも日本酒でも)
・醤油     適量
・ごま油    醤油と同量
・薬味     紫蘇や玉ねぎ、胡麻などをお好みで

<作り方>
①蒸し器の場合…耐熱の皿にシシャモを並べてその上に4等分したミニトマトをのせる。酒をひと回しかけて蒸し器に入れる。蓋をして10分蒸す。
 鍋の場合…鍋に少し深さのある耐熱の皿を入れシシャモを並べる。その上に4等分したミニトマトをのせ、酒をひと回しかける。鍋に皿の高さの半分くらいの水を加えて蓋をし、中火で10分蒸す。(途中水が無くならないように気をつけてください)
②蒸している間にタレを準備する。醤油とごま油を同量混ぜるだけ。あれば刻んだ紫蘇や玉ねぎの薄切り、胡麻を好きなだけタレに加えて混ぜておく。(画像は家にあったかぐら南蛮のみじん切り)
③蒸し上がった①に②のタレをかけて出来上がり。

この日は蒸し器で


蒸して柔らかくなったシシャモは、口に入れるとほろりとほぐれて、これがあのシシャモなの?ってびっくりしてしまいます。トマトの水分で蒸しているので、その旨味もぎゅーっと吸い込んでいるんです。醤油と胡麻油だけのシンプルなタレとの相性も抜群。食卓の主役!ご飯もお酒もススム一品です。


【夏の爽やか焼きシシャモ】


きゅうりのお布団

<材料>
・シシャモ   好きなだけ(メスでもオスでも)
・きゅうり   好きなだけ
・酢      適量(大さじ1〜)
・塩      適量

<作り方>
①シシャモを焼く。魚焼きグリルでもオーブンでもフライパンでもOK。フライパンの場合はクッキングシートを敷き、その上にシシャモを並べて中火で焼く。
②焼いている間に、きゅうりを千切りにする。ひとつまみの塩をふり軽く揉み、酢を入れて馴染ませておく。
③焼き色がつき火が通ったシシャモをお皿に並べて、②のきゅうりをたっぷりのせて出来上がり。

きゅうりはたっぷりと

シシャモのほろ苦がさがいいよねぇと食べながら、ふとこれって鮎の苦味に似てるかもと思ったんです。鮎ときゅうりが合うならシシャモだって…とやってみたら大成功。焼いたシシャモ単品でも美味しいけれど、きゅうりとお酢のおかげでより夏らしい爽やかな味わいになります。新たな夏の定番料理ができちゃった。ラッキー!


包む、蒸す、焼く。調理法を変えると、シシャモの新たな一面を味わうことができます。年中安定価格で、どこでも買えて、シシャモ様様です。
子持ちのメスが主流だけど、実は私はオスが好き。卵がない分、身がたっぷり。価格もオスの方が安いんです。
カリカリに干からびた良さだけじゃない。シシャモの魅力がもっと広まったらいいな。今回のレシピがその始めの一歩になったら嬉しいです。





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