田中眼蛇夢の考察


※ダンガンロンパ1,2,あいらんどのネタバレを含みます。未プレイの方非推奨。

今更ダンガンロンパにハマりました……
特に田中……お、おまえ、なんでキャラだと思いながらまだ世に出てなさそうな考察を書き殴ります。

■話し合いができずに信念を貫けてしまう田中

とにもかくにも
通信簿イベントで語られる

母親の激まず料理を
泣かれたくないために
話し合いをせず
平らげ続けた
(他にどんな手段があったのだと語る)

これが田中の価値観、人間性を示しています。

ここからわかることは田中が

相手本位の行動を取り
話し合いができないという弱点があり(わざわざ日向に「話し合った方がよかったんじゃ」とセリフがある)
そんな田中にとっての苦行を、誰にも頼らず単身でやり遂げてしまう能力、信念があること。

が分かります。
※ちなみに左右田、日向、九頭龍、花村と男性陣(に限って今回は語ります)が泣き顔を晒す中、
田中は泣きません。

■余談&これは確証のない妄想ですが、
母子家庭なのかなと思います(父親=愛する者 を失った?)。
生き物の死を看取ってきたはずの田中が、唯一愛する者というのはまず人間に他ならないでしょう。
となると、父親以外には思いあたる人がいません。
メシマズであれば、母と対等な関係である父は眼蛇夢よりは物申せたはずですし、
遊園地にほぼ行ったことがなく、ラジコンなどを買ってもらえず憧れを抱き、
田中の性格を考えればどう考えてもネタである商業高校に進んでいることからも、経済状況が厳しかったのかな…と感じます。
が、とにかくこちらは妄想。


Q.田中は本当にみんなのために行ったのか?
自分だって助かろうとしていたのではないか。


A.もちろんクロとして生き残るための最大の努力をしました。

が、

日向に退路が絶たれるほど論破されたときに

「見事だ! 人間風情が」と感心していること(田中はアイランドモードで分かるように虚構や、通信簿イベントで分かるように嘘が嫌い&嘘をつかない動物を愛している人物なので、不用意な嘘はつかない。自分の気持ちすら騙したセレスや罪木との対比でもある)

田中の「愛しき怨敵ども」というセリフから憎からず日向たちを思っていたこと(左右田同様友だち(特異点)などいなかった&日向たちと過ごした50日が「興味深かった」と語るように、共に過ごした仲間たちへの想いがあったと思われる)

七海から指摘されるように犯行を「意外とあっさり認めた」こと

(田中が地獄行きを望みながらも)天国に行っていること

前のコロシアイで4章は「自殺」であること

からも分かるように、
日向(たちが)自分の犯行を暴くであろうという確信を持ち、その際にはそれを受け入れようとしていたと思います。(これまでの章の犯人である花村、罪木は受け入れられず抵抗しましたし、辺古山は九頭龍単体を生かすことを何より望みました)

ので「田中は自分だって生き残ろうとしたのに不用意な株上げをされている、日向のセリフは余計」という説には個人的に反対です。
そもそも、ダンロンに余計なセリフはなく、
4章地点で言葉に説得力を持つ日向、七海に語らせてる&日向のライバルである狛枝にも「弐大も同じ気持ちだった」と語らせていることからも、田中の胸中は明確です。

「生き死にをかけた闘い」を日向たちと学級裁判という形で行い、
田中も弐大同様「死ぬべき時に死ぬ覚悟を決めていた」

のです。
田中は、vs弐大、ロシアンルーレット、学級裁判と3度「生死をかけて」「生きるために戦った」わけです。
つ、強い男すぎる……。
狛枝もロシアンルーレットを行なっていますが、弐大が殺された後の話であり、そこに「皆を生かすこと」という信念は有りません。

ただ、当の田中ですが、
弐大を殺そうとした際に
「意味などにすがりはしない、邪魔だから殺す」
と根っからの厨二病ですから、
日向、七海の問いかけに「(日向たちのために反抗に及んだなど)億が一にもないわ!」
と否定するわけです。
この瞬間、田中は否定するわけではありますが、
孤独だった田中が仲間たちに
・日向たちのためにと、ヘイトを買う行動を理解されたこと
・(しかしそれを認めない田中を認め)覇王として死んでいくことが認められたこと
と田中が二重に理解された機会であるわけで。
田中は満足であったろうと思います。

田中は
1章で(捜査をほっぽり出し)七海とともにイヤリングを捜索し、
2章で海に行こうという左右田と日向に接触を図るも拒絶され、
3章で「甘い考えは捨てろ」とはじめて積極的に捜査に乗り出し、
4章で仲間となるわけです。

特にアイランドモードをクリアしていれば、
田中にとって日向は「特異点」であるからこそ、
論破されることを受け入れていたことに説得力が増します。
(ただ、本編だけで考えるべきでしょうが)
 
毒と言われるほどメシマズの料理を
「まずい」と一言母に言えなかった、話し合いができなかった田中が
「貴様らに価値観を押し付ける気はない」といいながらも
「あえて言うならば 緩やかに全滅するよりマシとは思わんか」と話し合い(自分な価値観の提示)を持ちかけ、
それが理解されたわけです。
ここに、田中の変化、成長が見られます。
田中は変化できると言うことであり、これは本編終了後の希望となります。

■余談ですが、
コミュ障で人との距離をとっておきながら、
「弐大猫丸」と仲間の名前を覚えていること(終里との対比)からも、田中の知力と相手への誠実さが伺えます。

■四天王との対等な関係
彼らが田中にとって完全な「庇護対象」であれば、
田中が四天王(や他の動物)を残して死ぬ犯行は共感を得にくかったはずです。

ただ、
田中は通信簿イベントで語られるように
「いざというときには弟子に任せられる」
と動物の生に対して誠実であり
四天王は
「田中にとって一緒に世界を征服する(あくまで対等な)仲間」なのです。

だからこそ、田中が四天王を残して死ぬことに対する説得力が損なわれません。

何か思い出したら追加します。

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