ただぼくが恵まれているだけ。これは世界とも神とも関係がない『秘め事』

本当の宝、幸福はそんな「感じ」だろうと思う。(感情の利確)

「たまに風邪を引くと幸福度が上がるようだ」
そんなふうに思えることがこの上なく幸福であることは言うまでもない

彼女がCOVIDで嘔吐した日、朝まで症状は喉の微痛だけだった。
朝ごはんに一緒におでんを食べて、
ぼくがチャレンジャーに卵とのど飴を買いに行って帰って来た時、
彼女はコタツで腰の痛みと寒気に震えていた。
すぐにベッドに寝かせて、部屋を暖め、手当をした。
呼吸がかなり荒く、重症化一歩手前までいってあせった。
日曜日だった。
その夜、ぼくはコタツで寝た。
同じ部屋の端と端で珍しくエアコンをかけたまま、
2人ともよく寝た。
感染対策はあまりしなかった。

彼女と2人のときにマスクをつけられるほどぼくは誠実ではない。
自分がどこまで悪化するのか、「運試し」のつもりだった。
とことん軽薄な男である。

2022/12/4Sun

適切な処置をしたため、
次の日の午後には彼女の熱はかなり下がっていた。
それを見届けてぼくは大学近くのアパートに帰った。

2022/12/5Mon

翌日、火曜日。
昼頃から気のせい程度に喉が痛かった。
夕方に熱を測ったら37.6℃くらいあった。
18時ころに眠気が来て、背中と足の痛みに悶える夜が始まった。

2022/12/6Tue

朝方、毛布を足に挟んだりして、
足腰の関節への負担を軽減することで痛みから多少解放され、
べスポジによる快眠を勝ち取る。
とにかくゴロゴロしてゴロゴロした。
喉の痛みや鼻水等はなかった。
この日の最低体温は38.6℃

また痛みと戦う夜が始まった。
しかし、昨日よりはマシだった。
夜中、かわいい後輩ちゃんに「末吉だった」と冗談を送った。
「なにか玄関にかけましょうか?」
「アクエリアスビタミンとアルフォートビターと身体によさそうなやつお願い。売ってなければそれっぽいやつを適当に」
「明日の昼頃行きますね!」

2022/12/7Wed

朝、気持ちよく目が覚めた。
木曜日。倦怠感はあったが、痛みはほぼなかった。
ガタンッ
「今朝寝坊してメイクしてないので!ちゃんと取って下さいね」
アクエリアスは普通の、アルフォートはミルクチョコだった。
しかし、インスタント味噌汁とマルチビタミンのゼリーが入っていた。
後輩ちゃんのチョイスの良さに感動した。
お見舞いは思いのほかうれしいことがわかった。
この日から味噌汁を以前より増して好んで作るようになった。
ぼくは99%自炊だから、食材の流行り廃りが激しい。
うれしいことがあったから元気になった。
鼻水が出始めた。
この日の最低体温は37.8℃。でも身体は気にならなかった。
うれしいことがあったから。

2022/12/8Thu

朝、気持ちよく目覚めた。
体温は37.4℃。微熱でも体調はよかった。
彼女は7日くらいに熱は下がり、8日にはほぼ完治していた。

夕方、彼女のアパートに帰った。
彼女があまりに気丈に振る舞うからちょっと焦った。
自分が冬風邪を引いたこと、それをぼくにガッツリ移したことを忘れているかのようだった。
おちおち病人らしくしていられなくなった。
それでも、やはり体は思うようにならない。
いつものように「ボーっと立っている」こともできず、
彼女との「命をかけた雑談」にもすぐに疲弊してしまった。
自分のデフォルトモードネットワークの激しさを思い知った。

2022/12/9Fri

翌朝、やはりすこし怠かった。
土曜日恒例の彼女との買い物遠足にはついて行かず、
いつもより多めにゴロゴロした。

2022/12/10Sat

翌朝、ずいぶんよくなった。
「熱下がったよ!たぶんもう平熱だ」
「あ、そう。」
「もう少し喜んでくれてもいいじゃないか」
「だってもう体調悪い感覚すら忘れちゃった」
百万回生きた猫の白猫ちゃんみたいなやつだと思った。
明日から彼女が仕事に復帰するから、
夜のうちにそそくさと大学近くのボロアパートに帰った。

2022/12/11Sun

普通に家でゆっくり過ごした。
鼻水がよく出た。痰もよく出た。
ずいぶんよくなったから、
次の日の午後から研究室に顔を出そうと決めた。

2022/12/12Mon

でも、ビビってその後3日間はコソコソ短時間だけしか研究室にいれなかった。
一応、人並み以上の知識とモラルはある。
他人に危害は加えないように努力はするが、
たまに好奇心がそれらを上回って自分に危害が加わる。

1週間後の19日(月)朝、
会ってすらいない後輩ちゃんから連絡があった。
「高熱で腰が砕けそう。コロナっぽいのでかかりつけ医にいきます」

ぼくは皮肉交じりにこう言った
「おつかれ!気を付けてね!わざわざ病院にいく病人は勇者だと思ってる😉」
どうやら本当に流行ってるみたいだ。
感染経路は不明らしい。
どうせなら誰かの看病して移された方が恩を売れてお得なのに。

2022/12/19

後輩ちゃんから連絡があった。
「無事コロナでした!唾飲むのでさえ喉が痛い」

ぼくは返した。
「すげ~~。無事でなにより👏」

2022/12/20

「明日、のど飴となにかお届けにいきます。」

2022/12/21

今朝
「ひきわり納豆とスープはるさめお願いします」
「了解!おうち教えて」
昼前
はちみつキンカンのど飴と甘酒缶を加えてお届けした。
「最近の発見、甘酒はお肌にいいんだよ!」

「めっちゃ助かりましたありがとうございます!」

「よかった!お見舞いは思いのほかうれしいよね🌸」

今日

はい、復讐完了、伏線回収、コロナ寸劇おしまい。
総合的には「吉」だったかな。
おかげで研究課題がけっこう滞ったけど。


いま夜食に食べていたのは
余計に自分の分として買った「ひきわり納豆」と、
彼女が職場の上司から支給品としてもらったレンチン「コシヒカリ」

あの後輩ちゃんのいいところは
・5年付き合っている最愛の彼氏がいて
・今風の男性アイドルに溺愛している推しメンがいて
・ぼくと知り合ってから5年間ずっと友達未満であることだ。

友達をまったく作らないぼくにとって、

『本当に愛するナニカがある人』ほど好ましい存在はない。

ぼくがそのナニカに近づかない限り、
ぼくが愛されることなく、
その人を愛することができるからだ。

そう、

ぼくにとって、あらゆる対人関係は

ぼくが愛するか愛さないかであって、

愛されているかどうかはあまり問題ではないのである。

それゆえ、ぼく以外のナニカを溺愛する人としか、

ぼくは非-不純異性交遊できないのだ。


まったく、嘆かわしいことに

わたしは「不気味の谷」みたいな人物だ。

不気味の谷現象(wiki)
外見と動作が「人間にきわめて近い」ロボットと「人間とまったく同じ」ロボットは、見る者の感情的反応に差がでるだろうと予想できる。この二つの感情的反応の差をグラフ化した際に現れる強い嫌悪感を表す谷を「不気味の谷」と呼ぶ

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%8D%E6%B0%97%E5%91%B3%E3%81%AE%E8%B0%B7%E7%8F%BE%E8%B1%A1


でも、こんなふうでもないと、
不純異性交遊まみれになってしまうからしかたない、自己防衛。

不純異性交遊

そう、異性といえば、
人と神の不純異性交遊=イエスキリスト(処女受胎)
地球人と宇宙人の不純異性交遊=生命体(パンスペルミア)

わたしを孕んではいけない。

さもなくば「人間でも獣でもないもの」が生れるよ。

生命体=偽造偽造偽造偽造偽造偽造偽造偽造偽造偽造偽造偽造偽造偽造偽造偽造

偽造の連鎖=利己的な遺伝子は利他的です。

人道的な利他精神は遺伝子的に利己的です。


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