2017ベスト

2017年ベストアルバム

2017年は、Apple music,Spotifyに代表されるサブスクリプションサービスがメジャーになった1年だった。
個人的にも、聴く作品の幅が広がってサブスク様様といった感じ。
というわけで、今さら2017年のベスト(邦楽)を10作品書き連ねておく。

indigo la End 「Crying End Roll」

切ない曲を書かせたら,日本一の川谷絵音が率いるindigo la End。
ピアノという武器を手に入れて、本当に幅が広がった「藍色ミュージック」の系譜もありつつ、インディーの頃のギターロック感も取り戻してる。
「見せかけのラブソング」では、山下達郎のような曲調を演じたかと思えば、「プレイバック」ではindigo流のギターロックをかき鳴らしてみたり。アルバム全体でまとまりが良い。
アルバム毎に雰囲気を変えながら芯は変わらず…って感じで名作を連発するのはすごい。
個人的ベストソングは、「天使にキスを」

amazarashi「地方都市のメメント・モリ」

「歌詞を見て聴きたい曲が今どれだけあるだろう」というコンセプトがあまりに似合いすぎているバンド、amazarashiの最新アルバム。
分岐点にもなるようなアルバム。
単純に、「そういうメロディやアレンジできるのか…」と思わされる部分もありつつ、歌詞の内容も少し前向きになった印象。
とはいっても、ただただ明るくなったというわけではないんですけど。
昨年に出した作品が比較的壮大な世界観だったので、それに比べると今作はどこか生活に寄り添うような歌詞が多い。それで明るく感じたのかな。

個人的なベストソングは、「バケモノ」

羊文学「トンネルを抜けたら」

最高。2017年で1枚だけ選べと言われたら間違いなくこれ。
轟音が鳴っているかと思えば、繊細な音も鳴って、それでいてガツンの声が映えるボーカル。本当に最高。
基本的にどこか切ない雰囲気が漂っているんですけど、そこで終わらないんですよね。最後は明るいというか、時代の閉塞感に負けていないというか。
あと、詩作の才能はずば抜けてる。バンド名の通り、本当に文学では?

個人的ベストソングは、「step」

JYOCHO「碧い家で僕ら暮らす」

元宇宙コンビニのギター「だいじろー」のソロプロジェクト。前作通り、バンドセットにフルートを加えた編成。前作以上にフルートを上手く活かしていて、カントリーミュージックのような安心感がある。
でもやっぱり、オルタナティブで心揺さぶられるギターフレーズは健在。というかギターが上手すぎる。唯一無二。
アルバムとは別の話だけど、12月にあったワンマンライブがかなり良かった。

個人的ベストソングは、「碧い家」

w-inds「INVISIBLE」

ここ最近のw-indsは本当に凄い。
どうしても日本人がEDMをやってもダサくなってしまう節があると思っていたんですけど、完全にひっくり返された。
あと橘慶太、歌がうますぎる。橘慶太になりたい。

個人的ベストソングは、「Come Back to Bed」

17歳とベルリンの壁「Reflect」

シューゲイザーど真ん中。国内のシューゲイザーでは今一番良い。
男女ツインボーカルも絶妙なバランス感覚があって、心地良い。
優しいメロディーラインと時折鳴る轟音のギャップがたまらない。
柔らかいんですよね、音が。
「17歳、なにがすべてだった?」

個人的ベストソングは、「反響室」

cinema staff「熱源」

男4人でバンドをやるとはこういう事だ!って見せつけられたようなアルバム。タイトルの通り熱い。
1曲目の「熱源」から最後の「僕たち」まで、バラエティに富みつつ、どの曲の根底にもある感情があって。聴いてると突き動かされるんですよね。
曲自体はキャッチーで聴きやすいので、ぜひ色んな人に聴いてほしい。

個人的ベストソングは、「僕たち」

ゆるめるモ!「YOUTOPIA」

4人組アイドルグループ、ゆるめるモ!の最新アルバム。
大森靖子・後藤まりこ・ハヤシヒロユキ・ミドリカワ書房などなどそうそうたる面子を揃えた結果、楽曲のクオリティが高すぎる。しかもジャンルがめちゃくちゃ多彩。
最後の「天竺」なんて、完全にアフリカンテイスト。何なのあれ。
かと思えば、「逃げない!!」みたいな歌詞を聴かせる曲もあったり。「歩くのが遅い犬」はハードロック調で…
でも、最終的には聴いた人に寄り添うようなメッセージが多くて優しいアルバムですね。これだけ色んな曲を歌いきれるのは素直にすごい。

個人的ベストソングは、「逃げない!!」

雨のパレード「Change your pops」

まずアルバムタイトルが良い。
ポップスの概念を変えてやるという気概が良い。
で、その気概に負けない楽曲たちも良い。
流行りの音楽を本当に良く研究した上で自分たちに落とし込んでいる印象で、今一番カッコイイと思う音を詰め込んだようなアルバム。
ライブを見ても思うんですけど、空間を使うのが上手いというか音の広がりがあるなぁって勝手に思ってます。
ダンスミュージックからド直球のバラードまで揃った1枚。
日本のThe 1975になってくれ。

個人的なベストソングは、「1969」

米津玄師「BOOTLEG」

2017年の音楽業界が大注目した1枚。
本人がインタビューで、「美しいものを作りたい」という軸をはっきりと示していたようにただただそれを追求したアルバム。
タイアップも増えて、コラボ楽曲もあって…かなり開かれた印象は受けますけど、曲が大衆化するとかそういう話ではなくて。
ただただ美しいものを作るためには、どうしたら良いのかを徹底的に追及したんだろうなぁという1枚。職人的な感じ。
アルバムのラストを飾る「灰色と青」は俳優の菅田将暉とのコラボで、ラスサビも菅田将暉がほとんど歌ってる。
この作品って勝負作なはずで、そのラストをコラボ相手に任せるってなかなか出来ない芸当だと思う。
楽曲の美しさを考えればその選択が正解だからそうやっただけ…という。

個人的なベストソングは、「春雷」

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