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事実は小説より奇なり?

もう何年も前のある日、友人たちにこんなメールをした・・・


今日、知らない番号からの電話が鳴った。仕事かなぁ~と、取ると

「…ヒビさんですか…?」
と、蚊のなくような声。あまりに小さい…

「はい?」と私。

しばらく無言の後…「パパ…」と。

イヤイヤ私には嫁も娘も居ない。
「多分間違え電話かと、、」と答えると、食い気味に、

「あ、切らないで!」と。

「え?何?」

「、、あの、、私、リエと言います、、、ウヅキの娘です。」と言う。

(ウヅキ、ウヅキ…、頭をよぎる、、あ!20年くらい前、仕事で行った福岡で、数度飲んだ美人の!!)
「あの~、中洲の?」と聞くと、

「そうです…」と。

「え~!懐かしいなぁ~福岡の夜は楽しかったなぁ~、、、で、その娘さんがどうしたの?」

「あの~急な電話ですみません、、実は、私、あなたの娘なんです!緊急以外、絶対連絡するなと母に言われていたのですが、4月から八王子の美大に通うことになったけんが、東京に知り合いおらんし、勢いで電話しちゃった、、ごめんなさい。」
…何言ってんだ?ポカンとしてた私に途切れることなく彼女は話す。
「だから、、パパの仕事を手伝ったりしながら、学校通いたいんだけど、、」と言う。

「…え~~~~~っマジで???」

「弟子扱いでいいです!お願い!」

「え~~~っ!学費は払えないよ・・・・まぁ仕方ない。ここから通える距離だもんね。空き部屋もあるし、部屋代と飯はただでいいし・・・ただ、学校無い日は仕事を手伝えョ」

と平静を装って電話を切った。

ってことで、わたくし、いきなり19歳の娘の父になっちゃった…。

ちなみに、リエ…英語で lie と書き、そして今日はウヅキ(4月)の1日。



というエイプリルフールのメールは不評であった。

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