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デッサンのルーティン記憶

数年前の出来事で思い出したことを書き留める。

「ドローイングをセットに飾りたいのだけど・・」

と、長いお付き合いのセットデザイナーさんからお電話いただいた。
ハイ喜んで!と言ったものの急ぎでゼロから描く時間がない。
仕方ないので昔のスケッチに加筆することにした。

近年エスキースはペンなどで描き、PCで色付けることがほとんどだから終始鉛筆使うのは新鮮だ!たまにはオール鉛筆で描くのは良いものだろうという訳で、浪人時代に使ってたデッサン用(藝大工芸科を受験したので鉛筆デッサン)の鉛筆入れ(ヨックモックの缶ケース)を空けると、愛用の uni B は短いのが少し入っているばかりで、新品もあったがBは無いので、すでに削ってある使いかけの長いステッドラー2Bを使って描き始めると・・・

「ん~やっぱり!」

いいところでガリッと硬いところにあたる!
ステッドラーの書き味は嫌いである。
描き味が優先だった私は、色は劣るが滑るように走るuni 派だった。
ただし、もち Hi-uni では無い。
それはお金無い浪人生だったから・・・(大人になった今も無いものは無い)

思い起こせば3浪の頃・・・
デッサンの日の朝は、イズミヤで画用紙と uni B を1本買って、鉛筆を削りながら構図や仕上がりのイメージを考えていた。
かっこよく言えばルーティンである。
そしてその日は99% そのおろしたB 1本(1%程度は Hi-uni H)で描ききっていた。
鉛筆の硬さは変えずに筆圧で濃さを加減していた訳で、その日使ったBは1/3以下の長さになってしまうので短いBがたくさん出てた。
そんなある日、となりで描いていた友人が、私の1/3 B 数本と新品のBを交換してくれると言うので、何本か溜まると換えてもらった。
私の鉛筆はきれいに削ってあるので、短くても面倒が省けると言っていた。
でも私にはこれは大変助かった・・・

あ!だから当時の筆入れにちょうど良い長さの使いかけBが無いんだ!!

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