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処処全真。
不思議な話を書いていながら、幽霊がいるのかいないのかわからない。
超自然的な出来事が事実なのか、あるいは錯覚や勘違いなのか、そのどちらでもないのかもわからずにいる。
わからないから、ぼくは話をしてくれるヒトの言葉にただ耳を傾ける。
処処全真
めったに無いことだけど、サインを頼まれたときにこの言葉を書き添えることがある。
無心に徹すれば真実が見えてくる。
あるいは、目の前にあるすべては真実である。
という意味だとされる禅語である。
猫という衣をまとった魂。
あるいは猫という生き物の姿をした魂。
そんなひとつの魂と出逢って七年が経った。
ぼくが欲望や怒りや不安にからめとられて膨れ上がった己の魂を持て余すたびに、ミケちゃん(の姿をした魂)は圧倒的な潔さをもってぼくに寄り添ってくれている。
「ジコケンジヨクとかショウニンガンボーとかフグ―カンとか、リフジンなオモイって何?」
と、ミケちゃんがぼくに訊く。
そして、ぼくの鼻をペロッと舐めて言う。
「それって美味しいの?」
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