なるほど、の短い話。

 先日あるかたがツイッターのTLにこんな言葉をあげられていた。

『その人がどんな人かを知りたいとき、その人と同等ではなく、下の人をどう扱うかを見ればいい』 J.K.ローリング

 う~ん、なるほど、と唸り、J.K.なる人物を検索してみると、ハリー・ポッターの作者(女性)であった。

 若いあいだの上下関係は比較的シンプルでわかりやすい。
 学校でも職場でも、先生や上司は上だし、たとえ一年でも先輩は先輩、後輩は後輩という入れ替わりようのない関係が成り立つ。   
 ところが社会に長くいて年齢を重ねるにつれ上下関係の在り様は多種多様になってくる。
 社会的(あるいはそれぞれの世界での)立場というものが幅をきかせてくるのである。とうぜん同じ人間でも状況によって立場は変わり上になり下になる。

 具体的な例をあげるときりがないが、彼女の言葉に身に染みて共感する人は少なくないと思う。ぼくも「下」の立場で悶々とするしかない人間のひとりだ。けれども、こうも思う。将来あるいは立場が変わって「上」となったときに、自分が人としてどうあるべきかを識るからこそ、彼女の言葉がいま胸に迫るのではないだろうか。

 

 

 

 

 

 
 
  

 

 

 

 

 
 

 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?