【絵本原作①】キリンのリリーはくびがながい




げんきなキリンのリリーは くびがながい
どんどん のびていきます


どんどん どんどん
ビルよりも 山よりも のびていきます


飼育員は おおあわて
「これは たいへんだ リリーのくびがうちゅうまで のびるまでに うちゅうでもこきゅうができるヘルメットを かぶせてあげよう」


手がとどかないほどのびた リリーのくび
飼育員は木登り上手なサルに バナナをわたしてたのみました
「まかせて」
サルはいいました。



サルは リリーのくびをのぼりましたが
とちゅうでつかれて おちてきました
「たかすぎるよー たかいのになれてる いきものにたのもう」
サルは そらをとべるトリに 草をわたしてたのみました
「まかせて」



トリは リリーのかお めざしてとびましたが
とちゅうでつかれて もどってきました
「ヘルメットをくわえながらは しんどいよー 
ちからもちにたのもう」
トリはオニがすきなものが わからなかったので 
オニを ほめながらたのみました
「まかせな」
オニはにこにこでいいました


オニはリリーのかお めざして のぼっていきましたが とちゅうで もどってきました
「た、たかいところ こわいよー」
オニはオニでも たかいところを こわがらないオニにたのもう そう思ったオニは オニ電話で カミナリ様にれんらくしました


オニは しばらくいうことをきくといって たのみました カミナリ様は
「まかせな」といいました。
くもにのって やってきて オニからヘルメットをうけとり すごいはやさで そらにとんでいきました。



カミナリさまに リリーのくびが のびてくるのを まちぶせしました
「キリンがきたら ヘルメットをかぶせてやる」

すると どんどんのびた リリーが みえてきました
「いまだ」
カミナリさまが うごいた そのとき



ごつん!
いきおいよくのびてきた リリーのあたまと カミナリさまが ごっつんこ

「ひぇー」
カミナリさまは くもから おちて まっさかさまです

11
地上で みんなは そらをみていました
オニがさけびました。
「たいへんだ かみなりさまが おちてくるぞ なにか やわらかいものはないかぁ」
みんなは おおあわて 
しかし つごうよく やわらかいものは みつかりません

12
カミナリさまは まっさかさまに なりながら
いままでのじんせいが あたまのなかで よみがえっていました

かくごした そのとき

13
「だいじょーぶですかぁ?」

リリーがあたまをさげて カミナリさまをくわえてくれました
「え、あぁありがとうリリー あたまさげれたの?」
「はい! さげれますよ」
リリーは ひょうひょうとこたえて カミナリさまを地上で みんながいるところで おろしてあげました

14
「リリー このヘルメットをかぶりなよ」
「わぁー ありがとうございます! うちゅうまでくびがのびるのこわかったんですぅ」
リリーは ヘルメットをかぶって あたまをもとのばしょにもどしました

15
「たまには かおみせろよー!」
飼育員は 空にむかってさけびました

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