見出し画像

食の世界で推し活してみる【料理嫌いが食を学ぶ vol.3】

「“卵”はね、恐ろしい世界よ」
教室に着いたとたん、先生の言葉に固まりました。


料理嫌いが「食」を学ぼうと飛び込んだ『フードスタディーズ』の世界。

▶︎はじまりの記事はコチラ

▶︎前回の記事はコチラ

覚悟なんて本当はない

食べ物はどこから来るのか?

当たり前のような問いですが、普段からそのことについて考えているかといわれたら、わたしは正直考えられていません。というか、考えるのが怖かった、というのが本音かもしれないです。

人間は生き物。
生き物は、生き物を食べることで成り立っている。

肉も、魚も、野菜も、米も。
わたしたちの食べ物は、生命そのもの

色々な食材が、スーパーで年中手に入ったり、リーズナブルに購入できたり。その裏には、どんなストーリーがあるのか。なんとなく察しているようで、深くは知ろうとしてこなかった。怖かったから。

今回受講した講座のテーマは『卵を考える』。今日はどんなメニューかなと浮かれ気味で教室にきたわたしは、冒頭の先生の言葉に、少しひるんでしまいました。

卵は、恐ろしい世界……なのか。

食を学ぶということは、もう目をつぶっていられないのだなと思いました。

自分で“選ぶ”ということ

講師である日本フードスタディーズカレッジ理事長の田中愛子先生は、日本の食事情はもちろん、外国の最新情報にも長けていらっしゃいます。先生によると、ヨーロッパなどでは、“アニマルウェルフェア(動物福祉)”の考えから、狭いケージでの養鶏が禁止されているそう。

対して日本はどうかというと、世界から遅れをとっているのが現状。ケージの中で鶏に与えられているスペースは、世界の常識よりもかなり狭いとのこと。養鶏場の様子を少し聞いただけでも、思わず口を閉じてしまいました。

なかには“平飼い”にこだわって、なるべく自然な環境で鶏が卵を産めるようにされている生産者さんもいらっしゃいます。ただ、スーパーで売られている卵に比べると価格は高め。

もちろん、できるなら平飼いの卵を食べていきたい。だけど、生活には予算がある。今までスーパーで安価に購入できる卵の恩恵を受けてきたことは事実。その卵を生産されている人たちがいるということも。

安価な卵を買わないことが、果たして正解なんだろうか……。
今までの生活を、がらりと変えることができる??

お話を聞いていて、頭の中は混乱していました。

今回に限らず、受講コースのなかで先生が何度もおっしゃっている言葉があります。

「“自分はこういう食べ方をする”と、意識を持つことが大切」

それはつまり、知るということ。
考えるということ。

自分はどう食べるのか?

今まで考えないようにしてきた分、深く考えると、やはり深い沼にはまってしまうような気持ちになってしまいます。正解はすぐには出せそうにありません。

わたしはどう食べるのか?

推し活をはじめたい

あぁ、いけない。また眉間にしわが……!
ふと我に返ったとき、レジュメのある言葉が目に入ってきました。

「推し生産者を見つけよう」

なるほど。
食の世界も、“推し活”で楽しめばよいのか。

むずかしい問題を、むずかしいまま考えていてはだめだ。食べることはそもそも、喜びであるはず。

フードスタディーズに触れながら推しを見つけるのって楽しそう。お気に入りの食材ができたら、今より料理が好きになれるかもしれない。

小さな光を目指すままに、WEBで気になっていた食材を注文してみました。卵も、養鶏方法が提示されているものをいくつか購入してみました。

結論は明確ではないけれど、今の時点でわたしの答えはここにある気がしています。教えていただいたことを自分なりに咀嚼し、まずは推しを見つけることから。選ぶことを、楽しみたい

最後に『卵を考える』の回で教えていただいた料理をご紹介!

●親子丼

1890年代、当時“最先端の食べ方”とされた親子丼。シンプルな調理法だけど、今まで家で作っていた味とは全然違った……。とろとろ卵に仕上げるコツも教えてもらったので、親子丼を作るのが楽しくなりました。

●ババロア

実習では毎回、デザートも教えてもらえるので嬉しい! 今回はババロア。食べると口の中でふわふわっとトロける至福の味でした。

しかも、ババロアの上にはキャロットゼリー。宝石みたいなキラキラの見た目に魅了され、つるん爽やかな喉ごしに昇天。さっそく休日おやつに作りましたよ〜。

そのほか、この回では「キャベツの酢漬け」と「シャキシャキ炒め味噌汁」も教えていただきました。

「キャベツの酢漬け」はびっくりするくらいおいしく、かつ簡単に作れるので、早くも我が家の定番に。これ、おにぎりにも合うのです。ふふ♩


次回につづきます。



この記事が参加している募集

#創作大賞2024

書いてみる

締切:

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?