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自分探しにはアルバイトをしまくる!

誇れることではありませんが、
私は30歳になるまで、
60個以上のバイトを経験してきました。

フリーターと呼ばれることに、抵抗があり、

タレント事務所に所属して、夢を追っている、
という薄いプライドと身分に縋り付きながら、

生活の糧はすべてアルバイトで得ていました。

20歳から4年ほど、そんな活動をしつつ、
24歳で、タレントの夢を諦めてからも、

2つの契約社員、1つの正社員を経験したほかは、

やっぱり、

たくさんのバイトをして

20代を過ごしました。


なぜ、こんなにたくさんのアルバイトをしたのか。


一つは、もちろん生活のため。

常に、2~3つのバイトを同時にかけ持ちし、

一人暮らしの生活費、(月13~16万円)を稼いでいました。

社会保険に入ったことは、ありません。

一つのところで長く働けば安定するのに、

そうしなかった。

いや、そうできませんでした。


ここではない、
これでもない、
常に自分が続けられる、
しんどくない場所を求めて


始めては辞める、

辞めては始める、

の繰り返し。

逃げ癖が付く、辞め癖が付く、石の上にも三年、、、

いろいろ言われましたが、

「きっと私に合った職場、仕事がみつかるはず」

と、

青い鳥を探す、バイト暮らしを続けました。


今思えば、自分を探す旅だった、と思います。


最初は闇雲に。

初めて一人暮らしをしたマンションから
一番近い定食屋さんへ。

時給は840円(当時はこんなもの)でした。

何店舗も展開する定食屋さんで、
幸か不幸か、大阪で一番忙しいといわれる店でした。

常に殺伐としていて、

大学生バイトくんたちが黙々と業務をこなす中、
戸惑うばかり。

やることが多い、お客さんが多い。
今では当たり前に思えることも
初めての時は、もうとてつもなく困難なことでした。

職場に笑顔はなく、
作業としての接客、あいさつ、と、漬物の補充、
皿の返却、トイレ掃除。


古参のおばちゃんたちとも馴染めず、
半年ほどで、お腹を壊して、やめました。

その後、

コンビニ、大手の居酒屋、個人の焼き鳥屋、
催事の受付、定食屋さん、スーパーの試食バイト
ケーキ屋さん、手芸品店、ハンバーグレストラン、
イベントのアナウンス、チェーンの喫茶店×②、
個人の喫茶店×④、カフェ、日雇い工場作業、
フリーペーパーのライター、古本屋の店番、
深夜のお寿司屋さんの掃除、窯焼きピザ屋、
結婚式場の配膳、家電量販店のデモンストレーション、
選挙のうぐいす嬢、ホテルのイベント司会、

ざっと思い出してもこれだけ。

合う仕事、合わない仕事、
良い職場、苦手な職場、ブラックな職場、

大抵どれも半年ほどで辞めてしまいました。

一つだけ、個人経営の喫茶店で、
およそ5年続いたのが、最長記録でした。

こんなめちゃくちゃな20代でも、
常に働き続けて、なんとか生活してきた、
そのことだけは
今になって自分をほめてあげたいです。

そしてだんだんと、

合わない仕事、

したくない仕事があることがわかってきました。

また、

したい仕事、具体的にこの業種、というものも搾れてきました。

大学に行っていたならば就活にあたることを
10年かけてやり続けていたようなものですね。

違うのは、実際に働いて、お給料をもらい、
インターンシップよりも実践的に現場を見れたこと。

そうして、

ある日、ふと思ったのです。

あれ?コーヒー屋さん、多くない?

接客業、多くない?

事務って一個もない。

服飾のバイトも一個もない。

常にまかないの出る(しかもおいしい)ところを
探している気がする。

セルフ形式の喫茶店も、ないなぁ。


そうなんです。

タウンワークや、店頭の募集で
なにげなく選んでいるつもりだったアルバイトですが、

いつの間にか、
したいことが、明確化していました。

10年ほどかかりましたが
「私、接客業が好きなんだ。」
「しかも飲食業」
「そして珈琲」

かなり絞り込めました。


さらに分析すると、

・喫茶店とよばれるスタイルの店
・個人経営の店
・スタッフが少ない
・マニュアルがない
・常連さんが多い
・フルサービスの店

次第に辞めるスパンが短くなり、
自分に合いそうな店を選ぶことができるように。


そして、20代の後半は、

珈琲屋さんに就職する、という淡い夢も持つようになりました。


ところが、そう簡単には行きません。

今、自分で喫茶店を経営して感じていますが、

個人事業主の喫茶店で、

「正社員」を雇う、というのは、

まず、珍しいことです。

自分一人食べていくのでやっとなのに

もう一人、しかも継続、安定して、お金を払い続ける必要のある

「正社員」を雇える力のある、個人の喫茶店。


探しても、探しても、ありませんでした。

ほんの一時、自分で店を持とうかと考えたこともありましたが、
その時点の私は、考えるだけで、しんどくなってしまいました。


最後に長いこと続いた喫茶店をやめた後は、

喫茶のある老舗のお茶屋さんに就職し、
カウンターで抹茶を立てたり、
商品を発送する仕事に就きました。

これが生まれて初めての正社員経験です。

ですが、これまたなんとも、
半年後には、結婚して沖縄に住むことに。

ボーナスを一度も貰わずして、
当時の旦那様の仕事を手伝うことになりました。


そんなで、時が流れ、
今、喫茶店店主をしています。

わけ合ってバツイチになり、子供もいます。

でも、20代のあの時の経験が、
今を支えてくれているし、

あの時に好きなことが分かったから、
迷わずに今の仕事をやれていると思っています。

もう、したいことは全部しました、というくらい、
いろんな業種を経験しましたから。

自信をもって、喫茶店が天職です、と言えます。


もし、自分に自信がなかったり、
どんな仕事に就こうか迷っていたり、
そもそも生活していけるのか不安だったりしたら、

アルバイトをどんどんしてみてください。

すごく傷つきますし、
すごくしんどいことも多いです。

辞めるのもパワーがいります。

採用面接も、履歴書を書くのも疲れます。


でも、あなたに合う、あなたしかできない仕事は、
必ずあります。

それが、家庭の家事や家族を守る主婦又は主夫でも、

介護職でも、美容師さんでも、

事務員さんでも、会社員でも

ヤクルトレディでも、ガールズbarでも

なんでもいいのです。


あなたが、

あなたらしく、

働ける場所がきっとあります。

なければ、

自分でやってみるのもありです。

まずは、いろいろやってみて、

(一つのことをずっと続けることももちろん素敵です)

これだっ!ていうものが胸に湧き上がってきたら、

それがあなたの仕事です。


お金をもらうだけが仕事ではありません。

あなたが動くことで、
あなたとあなたの周りの人が幸せになったり
だれかをほんの少し快適にしてあげられたり

少し、世の中をふわっと持ち上げているような

感覚になるもの、

それが仕事だと思っています。


アルバイトを転々と、
その響きは、社会的に、いいイメージはありませんが、

私は、応援します!

一つのアルバイトに失敗して、もうだめだって思っても、

忘れないでください。

バイト辞めたって死にません。
バイト何個やったって、何個辞めたって人の価値は変わりません。

むしろ、お金をもらいながら、
リアルに職業体験をできるいい機会です。

どんどんやってみましょう!

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