見出し画像

We are made of C

「そんなにユニークなのに誰と比べてんの?!」

無意識につい誰かと比べて
ちっちゃい自分やまだまだな自分に気付いてもやっとする、
という話をしたら友人に笑ってこう言われた。

やだ、嬉しい。

四半世紀分の私を見てきた彼女がそう言ってくれるのはありがたい。
変わっている、とか人と違う、と言われるのは好きだ。
AB型だとか霊合星人だとか神学部卒とか、
とにかくマイノリティであることに価値を感じていた。

人と同じであること、one of themであること、only oneではないことは、
私にとって自分という存在を活かせてない、活かされてない、
自分を大事にしていない、されていない、
自分には愛する、愛される価値がない、
ということに等しかった。

大海原に溺れてしまうようで、
I'm here!と叫びながら、
誰にも聞こえず
誰にも知られず生きて
誰にも知られず死んでいくようで怖いのだ。

自分が
全ての生きとし生けるものが
存在としてかけがえのないものだと
頭や文字でいくら知っていても、
殊、自分のことは思えなかった。
無価値観の波に何度も襲われる。

私たちはそれぞれが
神様であり仏様であり
ただ今、「私」という容れものをお借りして今ここにいる
それでも、
この「私」という枠がしがらみが本当に有り難くありえないくらい強固で、
この「私」として生きようとするとなんと不自由なことか。
窮屈で身動きがとれず、もがき焦燥、消耗する。

そして同時に
この「私」が
何のためにここにいるのか
何のためにこの人と出会い
何のためにこの経験があるのか
そのすべては
なんとチャーミングでエンターテイニングなんだろう。
こんなドラマは他のどこにもない。
そのどれをとってもユニークで価値がある。

すでに赤ちゃんの頃から、
もっとずっと前から
それぞれがかけがえのない存在である。

そんなことを四半世紀ぐるぐると飽きずに考え続ける私に
呆きれながら愛をこめていつも彼女が言う。

「どうせ私たち炭素だから。笑」

そんなに悩んでも仕方ないよ、と。
物理の先生である彼女のお父様の名言。
私たち人間は所詮炭素でできていて炭素に還るだけ。

ごもっともな諦観、達観。
むっちゃラクになる。

そう、そしてダイヤモンドも炭素でできているように
そこにただ存在することも出会うこともとんでもない確率で。
何を悩む必要があるのかわからないくらいただあるだけで唯一無二の価値がある。

炭素万歳! 
C is beautiful .

(写真はSeitaku“Tak”Aoyama「キスし過ぎた人」の一部。www.taksanart.com)

#煩悩即菩提 #かけがえのなさ #意識は愛のフォース #無価値観 #我 #空 #youarebeautiful #imhere

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?