<ソラニン>
まずは、私が今まで生きてきた中で一番繰り返し観た作品のことから、書いていきたいと思います。
まず、なぜソラニンを観たのか、というと
1つは、ソラニンのロケ地が私の高校にすごく近かったから。
もう1つは、そんな学校でバンドをしていたから。
さらに言うなら劇中で出てくるムスタングを使っていたから。
そして、なぜ繰り返し観ているかというと
今までの元彼たち全員ソラニン好きでした。奇跡的に。
ここ、爆笑するとこですよ?みなさん笑ってますか?知らんけど
登場人物は、社会人として働く芽衣子(宮崎あおい)とバイトしながらバンドで成功しようとする種田(高良健吾)がメインです。
2人は同棲してるんですが、芽衣子が仕事やめようってなるんですよね最初
観ていた当時は高校生だったので、全く社会人の辛さは理解できなかったので、よくある話なのかな?くらいで思ってました。けれど、大人になった今は分かるなあと思います。電車乗りながら、このまま会社の最寄りで降りずにどこか遠くに行っちゃおうかなって思ったり、、、。
ストーリーについてはあまり深く書きませんが
劇中で何回も演奏される「ソラニン」という曲
みなさんご存知の通りASIAN KUNG-FU GENERATIONの曲ですね。
ちなみに高校の時に芽衣子バージョンでやりました。さらにちなむと、高校の時の彼氏もこの曲やってました。
この曲は種田のバンドのオリジナル曲として演奏されているんですが、芽衣子は最初この曲を「恋人とのお別れのうた」として解釈するんですね。これ、自分が芽衣子の立場だったら結構いろいろ考えてしまいますよね。
自分が付き合っている彼氏がこんな歌詞で、お別れのうたを作られたら、不審に思いますよね。別れたいって思ってるのかなって。てかマジで、自分にむけて歌ってるのかなって。
その後、種田がバイク事故で亡くなってしまってから、芽衣子は種田のギターを使ってバンドでこの曲を、「(種田の死を受け入れられなかった)過去の自分とのお別れのうた」として演奏します。
そのシーンを観てると、芽衣子強いなって思います。
わたしも事あるごとに、この映画と曲と関わる事が多かったので
この映画を観たり、曲を聞いたりすると色々思い出してしまいます。
でも、やっぱり「恋人とのお別れのうた」としか聞けないです。もうそれでしかないです。
聞いていると、後悔しかなくて遣る瀬無い気持ちになるし、
「あのときこうしていれば あの日に戻れたら
あの頃の僕にはもう戻れないよ」
「たとえばゆるい幸せがだらっと続いたとする
きっと悪い種が芽を出して もうさよならなんだ」
つくづく思います。あのときこう言っていなければ、今こうなってはないんだろうな。とか。でもあのときのままずっと続いていたら、いつかきっと壊れてしまっていたかもしれない。
そうやって考える時間も必要かもしれない、後々大切な時間だったって気づくかもしれない。でもいつまでもそんなくよくよしてたら生きていけない。
きれいごとじゃなくて、過去にしがみついてばかりじゃ、前に進めない。
戻りたいけど戻れない さよならでも良いって自分を律するっていうことも
生きてく術の1つって伝えたかったのかなあと思います。
私の中でこの映画は一番大切な映画であり、
この曲も一番大切な曲です。たぶん一生忘れない。
でももう、私には必要ないかなあ。
『ソラニン』(2010)
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