Pokémon World Championships 2019 使用構築 ネクロズマ+レックウザ

はじめましての方ははじめまして、そうでない方はお久しぶりです、ひいあ(@Hianmain)です。今回は8/16~18にアメリカのワシントンD.C.にて開催されたPokémon World Championships(以下、世界大会と記述します)に参加してきました。結果はDay1予選を7勝1敗で通過、Day2は1勝3敗でドロップ(70th)でした。
Day2の結果については只々悔しいという感情しかないですが夢の舞台である世界大会の本戦に出場することができたので記念としてここに記します。

先に世界大会で使用した構築を置いておきます。
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画像1

この構築は世界大会の1週間前に完成し、世界大会に持ち込んだものです。まだまだ改善点があるかもしれませんが自分の中では納得できる構築に仕上がったのではないかと思っています。

構築経緯

全国大会が終わりNAICまでの間は何も構築案が無く、全国大会で使用したレックウザ+ゼルネアスの構築を回し続けていました(全国大会使用構築)。しかし、ゼルネアスに対するメタが強く、思ったように勝つことができませんでした。

そして何も構築案がないままNAICを迎えます。そのNAICで優勝したのはWolfeの使用した、レックウザ+カイオーガの構築でした。
また、上位入賞を果たした構築はレックウザ+カイオーガの構築が多く、その他の構築ではグラードン+ゼルネアスの構築が多かったように感じられました。NAICの結果を踏まえて自分は比較的扱いやすいと考えたJonathanのレックウザ+カイオーガの構築を練習し、自分好みに変更を加えていきました。

練習したのは下記のものになります。

レックウザ とつげきチョッキ
ガリョウテンセイ オーバーヒート だいちのちから しんそく

カイオーガ あいいろのたま
しおふき こんげんのはどう こごえるかぜ まもる

カプ・コケコ デンキZ
10まんボルト ボルトチェンジ しぜんのいかり まもる

メタグロス メタグロスナイト
アイアンヘッド バレットパンチ じだんだ まもる

ミミッキュ ミミッキュZ
じゃれつく かげうち トリックルーム まもる

ガオガエン イアのみ
フレアドライブ バークアウト とんぼがえり ねこだまし

練習した感想は、カイオーガの「こごえるかぜ」からの「しおふき」や「こんげんのはどう」が強いと感じました。また、とつげきチョッキレックウザも全国大会で結果を残した同様、耐久を活かしサイクルに参加させることができ、思った通りの動きをしてくれたと思います。ただ、メガメタグロスに関しては扱い方があまりわからないな、といった感じでした。


そして7/6のBest of 3Cup Summerを迎えます。
そこでは上記のものを持ち込み、結果は決勝トーナメント1回戦落ちの16位でした。
結果だけを見ればあまり良いものとは言えませんがその際にレックウザ+カプ・コケコ+ガオガエンの3匹が強いということに感じました。
今後はレックウザ+カプ・コケコ+ガオガエンの3匹を軸に構築を考えていくことになります。

また、決勝トーナメントで負けたリンヤさんの構築がレックウザ+ルナアーラの構築で一般枠はカプ・コケコ、カプ・レヒレ、ガオガエン、ツンデツンデの4匹でした。この構築は自分が強いと感じた、レックウザ+カプ・コケコ+ガオガエンの3匹が入っていたので6匹をパクって練習してみることにしました(自分の記憶違いでカプ・レヒレはモロバレルだったそうです)。

練習したのは下記のものになります。

レックウザ いのちのたま
ガリョウテンセイ だいちのちから しんそく まもる

ルナアーラ ルナアーラZ
シャドーレイ ワイドガード トリックルーム まもる

カプ・コケコ とつげきチョッキ
10まんボルト ボルトチェンジ エレキネット しぜんのいかり

カプ・レヒレ ウイのみ
ねっとう こごえるかぜ しぜんのいかり ひかりのかべ

ガオガエン イアのみ
フレアドライブ バークアウト とんぼがえり ねこだまし

ツンデツンデ イワZ
ジャイロボール ストーンエッジ トリックルーム まもる

レックウザの型はいのちのたまを所持した両刀型の記述ですが一時期は「つるぎのまい」と「みがわり」を採用した型も使用していました。
なんやかんやでレックウザ+ルナアーラの構築を世界大会の2週間くらい前まで(1ヶ月ほど)回していたのですが、強いところと弱いところがかなりはっきりする構築だと感じました。

強いところは

ルナアーラZの通りが非常に良い。
とつげきチョッキ型のカプ・コケコが想像以上に強い。
ツンデツンデのイワZが強い。
やはりレックウザ+カプ・コケコ+ガオガエンの3匹は強い。

といった感じでした。
逆に弱いところは

ルナアーラのミラーが不毛すぎる。
ガオガエンがキツイ。
メガガルーラがキツイ。
カプ・レヒレが構築に噛み合っていない。

といった感じでした。

弱いところに記載している上から3つは致命的過ぎて構築として流石にやばいと感じ構築の改善をしようと試みます。
そこで連絡を取ったのがりょうこんさんでした。すると一番選出しないカプ・レヒレの枠をモロバレルに変えると良いと言ってくれ、その助言を受けて試しにモロバレルを採用しました。

使用した型は下記のものです(全国で使った個体と同じ)。

モロバレル さいせいりょく
なまいき きあいのタスキ
くさむすび キノコのほうし
いかりのこな まもる

1週間程ではありますがカプ・レヒレをモロバレルに変更したもの練習していました。その結果、モロバレルは対ルナアーラ、メガガルーラに対して「いかりのこな」で攻撃を吸うことができ、ルナアーラでの展開を補助できるようになり、先程あげた弱い点のガオガエンがキツイ、という点以外は強引ではありますが解決させたように見えます。
しかし、きあいのタスキを持たせていることによりどの構築にも選出できるという思考を放棄した課題がありました。
この課題の解決については個別解説にて記述します。


そして迎えた世界大会前のBest of 3Cup Summer 2nd。
使用構築はレックウザ+ルナアーラで、残りの一般枠はカプ・コケコ、ガオガエン、モロバレル、ツンデツンデの4匹。
結果については準々決勝で優勝したたいきさんに負けて8位でした。この結果にはまずまずといったところで、負けた試合は自分が立ち回りを考えていなかったという準備不足と対応力の無さでした。

また、Best of 3Cup Summer 2ndで感じたことはレックウザや一般枠に対しては不満はなく世界大会に持ち込んでも大丈夫だということ、逆にルナアーラに対しては色々な不満の要素が募っていました。

不満の要素は下記に。

ルナアーラのミラーが不毛すぎる。
ルナアーラZの一貫性は高いがメガガルーラ、ガオガエンが同居している構築が増えたためそこに対してZを切りにくい。
メガガルーラがきつい。
ガオガエンがきつい。
グラードン、カイオーガ構築に対して「トリックルーム」を貼りたい場面がありその際にルナアーラの素早さが高いせいで「トリックルーム」を逆に利用される。

他にもありますが長くなるので割愛します。

そこでルナアーラのように「トリックルーム」を使うことができ、Z技を撃てる伝説のポケモンを探すことに。
その結果として、ネクロズマ(あかつきのつばさ)がヒットしました。

そこからネクロズマを回してみたところ「トリックルーム」をする際にはあかつきのつばさの姿で、しない際にはウルトラネクロズマになることができる便利さが構築にマッチしていると感じることができ、世界大会に持ち込めると判断しました。
また、ウルトラネクロズマは上からルナアーラ、メガガルーラを処理することができるのでルナアーラの際に問題点だった要素を解決してくれるポケモンでもありました。

ちなみにですが、自分のこのルールの選出の考え方は基本選出にZ枠、メガシンカ枠の2匹を組み込みたいと考えていたので、Z枠を消費できるネクロズマ、メガシンカを消費できるレックウザを基本選出するであろう、伝説枠に選択できたことは非常に良かったと思っています。

構築経緯は非常に長くはなりましたがこんな感じです。
実際はイベルタルやメガゲンガーが非常に厳しいのですが世界大会でたくさん当たるタイプの構築では無いと考えたので、結構切り気味ではいました(なので弱い点に記述していません)。
結果的にはDay1の6,7,8ラウンドで3連続で引き込んでしまいましたが一応考えていたプラン通りに立ち回ることで勝つことができたので良しとします。

個別解説

ネクロズマ(あかつきのつばさ) → ウルトラネクロズマ
プリズムアーマー → ブレインフォース
ひかえめ ウルトラネクロZ
フォトンゲイザー シャドーレイ
トリックルーム まもる
個体値 H31 A0 B31 C31 D31 S31
努力値 H84 B4 C100 D172 S148
実数値 H183 A106 B130 C209 D169 S116(あかつきのつばさ)
実数値 H183 A154 B118 C220 D139 S168(ウルトラネクロズマ)

世界大会一週間前にルナアーラのかわりに急遽採用された伝説枠です。
基本的に「トリックルーム」を覚えたルナアーラと同じ使い方をしますがネクロズマは素で遅いためルナアーラより積極的に「トリックルーム」を選択することができます。
技構成に関しては、ルナアーラと違いネクロズマは「だいちのちから」を覚えますがルナアーラやたメガメタグロスの処理の速さや、ウルトラバーストをしない際に一番火力を出せる技構成にしたかったので不採用としました。実際に「だいちのちから」がほしい場面はありましたが、無くても勝ててはいたのでこの選択は正しかったと思います。

調整はウルトラバースト時に最速メガガルーラ抜きとC189ルナアーラの「シャドーレイ」を確定耐え。


レックウザ → メガレックウザ
エアロック → デルタストリーム
せっかち いのちのたま
ガリョウテンセイ だいちのちから
しんそく まもる
個体値 H31 A31 B31 C31 D31 S31
努力値 H4 A252 S252
実数値 H181 A202 B99 C170 D110 S161(通常)
実数値 H181 A232 B108 C200 D120 S183(メガ)

このルールで一番強いと考えているメガシンカポケモンです。
技構成は全国大会から世界大会まで一貫したものを使用しましたが性格、配分をより攻撃的にしています。性格、配分を変更した理由は主に対グラードン+ゼルネアス構築で海外ではグラードン+ゼルネアスが流行っており、世界大会でも対戦する機会が多いだろうと考え、構築面で不利をとっているのでできる限り打点を伸ばせるほうが勝ちやすくなると考えたからです。
また、C200から放たれる「だいちのちから」はCSグラードンであればそこそこの確率で倒すことができるのが強力です。

調整を考えるよりも一撃で相手を倒すほうが大事、ミラーに対して最悪同速勝負があるのでASに振り切りました。


カプ・コケコ エレキメイカー
おくびょう とつげきチョッキ
10まんボルト ボルトチェンジ
エレキネット しぜんのいかり
個体値 H31 A0 B31 C31 D31 S31
努力値 H76 B4 C116 D132 S180
実数値 H155 A108 B106 C130 D112 S190

Zを持たせない型であればこれ以外の型はないと考えているのでとつげきチョッキを持たせた耐久型での採用。
他のとつげきチョッキを所持しているカプ・コケコは「フリーフォール」を覚えさせている事が多いですが、自分は「フリーフォール」の強さを理解できなかったのと採用しているでんきタイプ技の3つが全て必要だと感じていたため、「フリーフォール」を採用せずでんきタイプ技を3つと「しぜんのいかり」の採用としました。

調整は最速メガボーマンダ抜きとC189ルナアーラの「ムーンライトブラスター」を確定耐え(C202グラードンの「だいちのちから」も耐える)。


ガオガエン いかく
なまいき イアのみ
フレアドライブ バークアウト
とんぼがえり ねこだまし
個体値 H31 A31 B31 C31 D31 S0
努力値 H236 B20 D252
実数値 H200 A135 B113 C100 D156 S58

「トリックルーム」のサポート、レックウザ、ネクロズマ、ツンデツンデ等のアタッカーにダメージを蓄積させずに展開させるポケモンとして採用。
繰り出し回数が多いので耐久は高めに設定し、持ち物は回復量の多いイアのみ。
技構成はイアのみの発動条件を満たすことのできる「フレアドライブ」、相手の特殊火力を削りダメージを軽減できる「バークアウト」、「トリックルーム」や、後手からの展開のための「とんぼがえり」、そしてゴリ押しで「トリックルーム」を押したり、誤魔化しで使う事のできる「ねこだまし」の採用。
「バークアウト」に関してはカイオーガ+レックウザや「つるぎのまい」レックウザを使用していたときの名残であり安直に採用してしまった感があったのでゼルネアスに対して強い「ほえる」や「おいかぜ」等に強く出れる「よこどり」の採用を検討するべきだったと若干後悔しています。

調整はHをきのみの関係上4nに、後攻で「とんぼがえり」を押したいので最遅としました。


モロバレル さいせいりょく
なまいき オッカのみ
クリアスモッグ キノコのほうし
いかりのこな まもる
個体値 H31 A0 B31 C31 D31 S5
努力値 H236 B116 D156
実数値 H219 A90 B105 C105 D132 S33

グラードン+ゼルネアス構築に強く出ることのできる型での採用。
「クリアスモッグ」と持ち物のオッカのみがグラードン+ゼルネアス構築に対して非常に強く出ることができます。
先延ばしにしていた課題の解決の件についてです。
もともと自分はきあいのタスキを持たせる派だったのですが、きあいのタスキという持ち物は行動保証がされている関係でどの構築にも選出することができてしまいます。しかしそれは、モロバレルを出さないことで有利に立ち回ることができるかもしれないと言う考えを放棄してしまうことでもあります。そこで、役割対象に型をはめることで選出に歪みを無くし、選出した際に一番強さを発揮できるようにしました。
実際に対グラードン+ゼルネアスはこのモロバレルのおかげで全勝することができました。

調整はA177メガガルーラの-1「すてみタックル」+C202ゲンシグラードンの非天候ダブルダメージ「ふんか」をオッカのみ込みでいい感じの乱数で耐える、素早さはきあいのタスキモロバレルに隙きを見せないように最遅モロバレル+2としました。


ツンデツンデ ビーストブースト
さみしがり イワZ
ジャイロボール ストーンエッジ
トリックルーム まもる
個体値 H31 A31 B17 C31 D31 S0
努力値 H244 A252 D12
実数値 H167 A201 B201 D123 S18

「トリックルーム」のターンを一番強く活かせると思っている型での採用。「トリックルーム」を凌ぐために出てくるガオガエンに対して交代読みで「ストーンエッジ」Zを当て、いかくを無効化しながら「ジャイロボール」で殴っていきます(実際めちゃくちゃ交代読みで当てました)。

調整はビーストブーストの都合上Aに振り切ることは確定で、残りはHとDに振り分けました。

選出

対グラードンゼルネアス
初手 ネクロズマ+モロバレル
後発 レックウザ、ツンデツンデ、ガオガエンから2匹。

対レックウザカイオーガ
初手 ネクロズマ+カプ・コケコ
後発 レックウザ+ガオガエン

対ルナアーラレックウザ
初手 ネクロズマ+モロバレル
後発 ガオガエン+ツンデツンデ

対イベルタルグラードン
初手 レックウザ+カプ・コケコ
後発 ガオガエン+ネクロズマ、ツンデツンデから1匹。

ルナアーラレックウザに関しては煮詰めきれてない感がかなりやばいです。また、他の構築に関しては刺さるポケモンを考えてアドリブでやってました。

最後に

全国大会で3勝4敗の50位という情けない成績の中、世界大会に出場しましたがDay1予選を抜けることができ、汚名を晴らす事ができてよかったです。
しかし、Day2では勝つことができなかったのも事実で非常に悔しいです。

また、今回の世界大会では沢山の方に応援、協力をしていただきました。
特にモロバレルの採用を勧めてくれたりょうこんさん、ツンデツンデを貸してくださった天音さん、ちょくちょく構築の相談をしてくれたナカジマさん、Day2前にポイントマックスをくれた冷感くん、世界大会用に3DSLLを貸してくださったおみさん、本当にありがとうございました。

来年の世界大会はロンドンで一度は行ってみたいと思っていたので権利を取れるように頑張ります。

おわり。

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