見出し画像

め・し・て・ろ『映画ゆるキャン△』レビュー

本業が忙しすぎて全然映画館へ行けず、久々の更新。
書き方もだいぶ忘れてしまった。
『バズ・ライトイヤー』とか『ソー ラブ&サンダー』と『エルビス』とか観たかったんだけどなぁ。

【概要】

2022年公開のアニメ映画。
原作:あfろ(芳文社「COMIC FUZ」掲載)
監督:京極義昭
脚本:田中 仁 伊藤睦美

原作は「おっさん趣味×女子高生」の代表作。近年のキャンプブームにけっこう影響を与えていると思う。
TVアニメは「飯・焚火・温泉」で構成されている。

【あらすじ】

これは、少し先の冬からはじまる物語。
志摩リンは故郷の山梨を離れ、名古屋のちいさな出版社に就職し、一人暮らしをしていた。
とある週末、ツーリングの計画を立てていたところに、
高校時代の友人・大垣千明から唐突にメッセージが届く。
「今、名古屋にいるんだが」
山梨の観光推進機構に勤める千明は、数年前に閉鎖された施設の再開発計画を担当していた。
「こんなに広い敷地なら、キャンプ場にでもすればいいじゃん」
そんなリンの何気ない一言から、動き出す千明。
東京のアウトドア店で働く各務原なでしこ、
地元・山梨の小学校教師となった犬山あおい、
横浜のトリミングサロンで働く斉藤恵那。
かつてのキャンプ仲間が集まり、キャンプ場開発計画が始動する。
キャンプでつながった五人が、今だからできることに挑む、
アウトドア系ガールズストーリーの幕が上がる。

公式HPより引用)

【見る前の気持ち】

 久々に時間がとれたし、結構話題になっていたので行ってみた。
 原作はちょっと読んだ程度。TVアニメは1期2期ともに観た。寝ながら観るのにちょうどいい日常アニメだったと思う。

 劇場版をアニオリでしかも数年後を描くというのはなかなか挑戦的だと思いました。

【登場人物】

各務原 なでしこ(CV花守ゆみり)
 主人公その1。腹ペコ天然キャラだった彼女も、東京でキャンプ用品販売スタッフとして立派に働く社会人に。
志摩 リン(CV東山奈央)
 主人公その2。コミュ障っぽかった彼女は名古屋で出版社勤務。立派な社畜になった。「苦手」と言っていた大垣とさし飲みできる。ショートカットになって、大人の雰囲気。
大垣 千明(CV原 紗友里)
 イベント企画会社から地元山梨の観光振興機構に転職。いいやつ。ノリが相変わらず独特。
犬山 あおい(CV豊崎愛生)
 地元山梨で教師をやっている。柔らかな雰囲気そのままに大人になった。一人だけ巨乳。
斉藤 恵那(CV高橋李依)
 横浜でトリマーをやっている。愛犬ちくわはかなりの老犬に。

【よかった点】

①    相変わらず食べ物の表現が秀逸

 レイトショーで観たのだけど、おなかが減ってくる数々の食事シーン。名古屋での飲み会、カニパーティーとか。本筋とは関係ないのに妙に力の入った作画を見せてくれる。
 一方で、さすがにもうちょっと削ってもいいとも思う。

②    成長したキャラへの描写

 卒業して、学生時代の仲間となかなか会わなくなってしまう寂しさ、久しぶりに会えた時の嬉しさ懐かしさ。自分の頃を思い出して、ちょっとうるっときた。
 昔の雰囲気を残しつつ、立派に社会人として働いている彼女たちの成長に嬉しくなる。やばい人生を送っているキャラがいなくてホッとする。

あと。名古屋駅周辺の描写になつかしさを覚えた。
ナナちゃん人形とかね。

【悪かった点】

①    開拓シーン

 キャンプ場を作ろうというのが本作の大きな流れだが、その作業シーンにツッコミどころが結構ある。
 5年は放置されているのに、そこまで雑草が生えていなかったり、それにしたって最初は手刈りでやろうとしていたり。せめて大垣が刈り払い機くらい用意しておけよ…。
 なでしこがさくっとユンボ免許を取ってきたのは笑った。

②    キャラがタフすぎる

 社会人として働きながら、休日に山梨の山奥に行って肉体労働して、また帰って仕事して…。しかもボランティア(リンだけは一応業務に扱いになっていたが)。ちょっとどうなん?

③    仕事の描写が薄い

 キャンプ場の整備は大垣の仕事だが、その仕事っぷりにはあまり焦点が当てられていない。途中で企画中止の危機が訪れるが、そこでの苦闘はまったく描かれていない。この部分がサクサクいきすぎているので、話が薄っぺらく感じられてしまう。解決策もさくさくっと進んでしまっているし。

④    キャンプ場ができたのはいいけれど

これ、維持管理や日常業務は誰がやるん?

⑤    ちょっと間延びした中盤

テンポがなぁ。

【まとめ】

 TVアニメ『ゆるキャン△』の続編としてはちゃんとした内容になっていると思う。ネットで話題の「りんの男」も別にそんなことないしね。いや、20代半ば(多分)で男がいたって何の問題もないと思うが。

 開拓シーンは「DASH島」っぽいのでそこも好き
 ただ、仕事の描写が弱いのは少し気になる。おじさんになると気になっちゃうよね。

評価 ☆3 普通に面白い

【改善案】

①    大垣の仕事にちゃんと焦点をあてる

 飯テロや温泉シーンに時間を割くのではなく、この部分をもうちょっと掘り下げてほしい。やりすぎると「ゆるキャン△」らしさが損なわれる可能性もあるし、大垣の業務より温泉シーンの方が需要はあると思うが…。

②    キャンプ場の今後

 スタッフの採用、教育とか、今後についての描写が欲しい。
 管理人、どうするんだろう…。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?