老人虐待 『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』レビュー
【概要】
監督 ジェームズ・マンゴールド
脚本 ジェズ・バターワース
ジョン=ヘンリー・バターワース
ジェームズ・マンゴールド
【あらすじ】
【見る前の気持ち】
『最後の聖戦』までは見たけど、結構うろ覚え。『クリスタルスカル~』は見ていないが、ハリソン・フォードは好きだし、懐かしい気持ちもあるし、インディの最後の冒険を看取ろう…という気持ち。
【登場人物】
インディアナ・ジョーンズ(ハリソン・フォード/村井國夫)
我らが主人公。本作で定年退職。ナチス相手なら何をやってもいいと思っている。
ヘレナ・ショウ(フィービー・ウォーラー=ブリッジ/坂本真綾)
ヒロイン。バジルの娘。インディは名付け親でニックネームは「ウォンバット」。手癖の悪い犯罪者。
ユルゲン・フォラー(マッツ・ミケルセン/井上和彦)
元ナチスの科学者。本作の悪役。
レナルド(アントニオ・バンデラス/大塚明夫)
インディの旧友で潜水士。渋くて格好いい。
バジル・ショウ(トビー・ジョーンズ/佐々木睦)
インディの旧友でヘレナの父親。考古学者。
テディ(イーサン・イシドール/木村皐誠)
ヘレナの相棒。手癖の悪いガキ。
【よかった点】
① 序章の「若いころのインディ」のシーンは◎
第2次大戦中にナチス相手に大立ち回りをするインディ(とバジル)。若々しいインディを、多分CGを使って再現しているのだが、本当に格好いい。ムチアクションもさすが。つかみとして最高。
役者を若返らせるのは『キャプテン・マーベル』でもサミュエル・L・ジャクソンを若返らせてるし、今後もこういうの増えていくのかな。故人を銀幕に呼び戻した『ローグ・ワン』の例もあるしね。
② マッツ・ミケルセンの魅力
悪役のフォラーを演じているが、えも言えぬ色気というか…すごい魅力がある。ついでにアントニオ・バンデラスも格好良かった。
【悪かった点】
① テンポが悪い
上映時間は約150分。いや、シリーズ最終章だから長くしたい気持ちはわかるんだけど、もっと短くできるだろ。
前半のカーチェイスとか、中盤のカーチェイスとかもっと短くていい。一つ一つのシーンが妙に冗長で結構ダレてしまう。120分にはできたと思う。
② こんなインディ、見たくない
仕方ないといえば仕方ないのだが…ハリソン・フォードが年行っちゃっていて…。
過去のインディのアクションの直後に現在のインディの肉体が映されるのだけど…悲しくなってきた。大学を定年ということは当時なら60歳?それにしてはヨボヨボしすぎだ。ムチアクションも特にないし。残念だった。
③ ヒロインに魅力が無い
親友(故人)の娘が本作のヒロイン枠なのだが…この女なんなんだよ。手癖は悪いし犯罪者で嘘つき。金のことしか考えていないし。まったく好きになれない。
【まとめ】
懐かしさを満たしてくれるが、それだけ。
映像的におもしろいと感じることもなかった。残念な気持ちというか、時の流れを痛感して、自分もおじさんになったんだなあとしみじみ。
評価 ☆2(演者のファンにはおススメ)
【改善案】
年寄りに体張らせるよりも、知恵と経験で若者に助言系の役割にしてあげたらよかったんじゃないかな。JOJO2部のジョセフみたいに。
メインキャラにインディの後継者になるようなキャラクターを置いて、バディ物風にしてみるとかさ。・・・ありきたりか。