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『二度寝のあとの物語』

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忘れたくないけど忘れてしまう夢物語
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#小説

隣の席のあの子

二度寝がすき。 三度寝もすき。 四度寝も、五度寝も…。 ほどよく記憶に残り、感情の残り香のする、あわい夢をみられるから。 このあいだもそんな心地よい夢をみた。 まさに青春の1ページ。 みじかい夢物語だった。 高校か、大学か。 教室のような空間に、前後左右に並ぶ机。 僕は窓側で、いちばん後ろの席にいる。 隣の席には知らない女の子。 (現実には知らない、夢の中では知っている?らしい) あの子の顔は思い出せない。 髪は黒くて、重めのミディアムくらいの、あの子。 僕とあの