見出し画像

NIKE SBから出るHUF DUNKとスケートボードは、大丈夫という話。

NIKE SBから、HUFとコラボレーションしたDUNK LOWが出る。

キース・ハフナゲルは、その美しくて浮遊感のあるオーリーで、俺たちスケーターを魅了し続けてくれている。そして、スケーターにとってのあこがれの地ニューヨークとサンフランシスコの両方で名を馳せたスケーターとしても有名だ。

ニューヨークでの滑りなら、EASTERN EXPOSURE 3のNYパートのハフが最高だ。2分3秒くらいから。

サンフランシスコだったら、Closureのリース・フォーブスとのコンビパートが一番好きだ。

どちらもダン・ウォルフというフィルマーが撮影した映像で、彼とのセッションでは、キース・ハフナゲルのオーリーのカッコよさが引き出されていたと思う。

キース・ハフナゲルがスケボーを始めて、2020年に亡くなるまで、スケートボードのスタイルやトレンドは変化し続けた。時代に合わせて滑りやスポンサーを替えるスケーターが多い中、彼は、ほとんどスポンサーを替えなかったし、オーリー中心のスタイルも変えなかった。

これまで、キース・ハフナゲルのスタイルが嫌いというスケーターに会ったことがない。スケーターだったら、誰だって憧れるのが、高くてきれいなオーリーを中心としたスタイルだけど、そのスタイルを作り上げたのが、キース・ハフナゲルだからだと思う。

VHSMAGのShut Up&Skateで、HAROSHIさんがハフとの思い出を沢山話してくれていた。中でも、ハフ自身が自分のオーリーに自信と誇りを持っていたエピソードは、ハフのオーリーに憧れ続けているスケーターにとって意味のあるものだと思う。

スケボーに限らず、スタイルを持って生きている人が好きだ。スタイルを持つということは、本気で表現することが必要だし、時には砕け散ることもある。だから、スタイルを持って何かをやることは、とても怖い。逃げ道を作るために、わざと飄々と力を抜いたやり方をする人もいる。ハフは、ストリートスケートの一番難しくて、一番カッコいいスタイルを貫いたスケーターだったと思う。

NIKE SBとHUFのDUNKの発売に合わせてリリースされた映像を見ると、ハフのスタイルは、しっかりと引き継がれているのが分かる。

スケートボードが競技や曲芸的になって、つまらなくなるかもしれないという不安が、俺たちスケーターにはある。だけど、速くて高いオーリーが最強なうちは、スケートボードは大丈夫なのだ。

NIKE SB DUNK LOW "HUF"は、12月10日発売。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?