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トリビュート界の5RATS🐭

ずっと書きたくてウズウズしていたものの、気持ちばかりが先行して3曲に絞ることができず、ちっとも筆が進まなかったところへ、絶好の突破口にめぐり合った。

①『まさかのイマジネイション』

”愛はズボーン/I was born 10 years ago.~TRIBUTE〜”

2021年1月に発表した【モルモットラボ】から約10ヶ月振りの新曲、といっても過言ではないカバー。キュウソ色全開、むしろ普段以上にソリッドに感じるのは、原曲からのインスピレーションだろうか。発表されて間もないにも関わらず一発で気に入ってしまうとはさすがキュウソネコカミ、私にとっては唯一無二の存在だ。おかげでお題の方向性も定まった。

私なりの  #スキな3曲を熱く語る  は、キュウソネコカミによるトリビュート曲をぴったり3曲語ってみたいと思う。

原曲のオルタナティブさを存分に引き出したのは他でもないシンセで、ヨコタ力の極み。また得意の贔屓目になりそうなので多くを語るつもりはないが、”Theキュウソ”サウンドを語る上では必要不可欠な要素だ。これに加えて、オカザワさんの切れ味鋭いフレーズが猛烈にかっこいい。これでもか攻めの音色、イントロとは相反した、まくしたてるようなアウトロの疾走感は、繰り返し聴きたくなるだけでなく、いつかライブで聴ける日が今から楽しみでならない。

また、【モルモットラボ】収録の『囚』を彷彿とさせるイントロやメロディライン。この楽曲の存在がいかなるものか思い知った。

ライブの定番になりつつあるこの曲が、より一層彼らを進化させたようにも感じた。

②『e for 20』

"ROTTENGRAFFTY/MOUSE TRAP Tribute Album"

ROTTENGRAFFTYとの対バンで披露したことが、このトリビュートアルバムに繋がったような記憶がある。ロットンといえば、やはり代表曲の『金色グラフィティー』となりそうなところ、セイヤさんがお好きだという理由からこの曲を対バン用に選んだ、だったかな?

当時の映像を振り返ると、原曲寄りの構成で、いわゆる”コピー”に近かったのかもしれない。ヨコタさんのボーカルパートが多く起用され、私にとっては貴重すぎるパフォーマンス。ここに留まることなく、さらに磨きをかけ、キュウソらしさを色濃く抽出したのがこのトリビュート曲。世界観は崩さず”らしさ”はしっかり練り込まれている。なにが好きだって言うまでもなく、

”我殺すのも我、我生かすのも我に有り”

次、この曲を聴ける機会があるならば、何としても立ち会いたい。

③『メモリー・バンド』

”東京スカパラダイスオーケストラ/楽園十三景”

東京スカパラダイスオーケストラ、デビュー30周年企画の一環として発表されたトリビュートアルバム。数えきれないほどの楽曲がある中で、彼らが選んだのは当時の最新曲。個人的にもこの曲は大好きで、聴く前からキュウソがやったらドはまりするんじゃないか?キュウソとしても初めて参加するトリビュートアルバムとあって、期待度は異常に高かった。

一音目を聴いた瞬間、思わず顔がほころんだ。まさに”Theキュウソ”、これぞキュウソの音だった。メンバー全員がボーカルをとるという斬新な試み、The bandとの共通性も含めて、これからもバンドのアンセムとして語り継いでほしい。

そんな『メモリー・バンド』が発表された2年後、こんな形でこの曲が生きる瞬間が訪れた。

誰も予想し得ない未来だった。

調子に乗って、最後にもう1曲。

ヨコタさんを語る上で、このリミックスは欠かせない。これをカバーと定義するか否かはさておき、とにかく才能がダダ漏れ、アレンジの幅広さに圧倒された。原曲の良さをこういう形で引き出し、表現してくるとは思わず、誠に勝手ながら、まったく違う構成を想定してた。初めて聴いた時の衝撃は今でも忘れられないし、日ごろ見聞きしているのは、ほんの一部に過ぎないと知った。

それぞれのトリビュート曲を通じて、彼らの新しい側面と音楽に対する真摯な姿勢に遭遇することができた。見せていない姿はまだまだ沢山あるだろう。これから先、どんな隠し玉が飛び出すか。キュウソネコカミをトリビュートするアルバムが発表される日も、さほど遠くない未来にやってくるのかもしれない。

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