行列に並ぶことに価値はあるのか?

無料だからと長時間並ぶのって本当にお得なの?

今上天皇の即位に例に伴って、さまざまな公共機関の入場料が無料となりました。実のところ、入場料無料というのは魅力的どころかまったくかえって損をしているかもしれない。何故なら無料がゆえにどこの施設も多くの利用客で溢れ、長時間並ぶことになるからです。行列に並ぶことで失うものは、自分の時間です。数百円の入場料のために自分の時間を失っているんですね。動物園や水族館だったら子連れで行くことも多いでしょう。つまらない行列に並んでいたら、子供はほぼ確実にぐずります。ここまで考えてみても、メリットが1つもない。数百円をけちるために長時間並ぶというのは、よくよく考えなおした方がいいかもしれません。

並んだ時間だけ自分の時給を失う

動物園の600円の入場料が無料になったからと、たくさんの人が殺到して1時間並んだとしましょう。これは、時給600円の仕事をしているのと同じことになります。仕事をすれば、お金がもらえるのは当たり前ですが、それだけではありません。どんな単純な仕事であってもスキルアップをしたり、何かを作り出したりすることができます。しかし、入場無料のための行列に並んでも何も生み出さないし、何のスキルも身につきません。強いて言えば長時間ならぶで多少の忍耐力がつくかもしれませんが・・・。

つまり入場料600円を無料にするために1時間並ぶというのは、単純計算では時給600円の仕事と同じことかもしれませんが、実際には何の付加価値も生み出さない行為をしたことにより、本来その時間で稼げたはずのお金を捨てているのと同じなんですね。

しかも無料になるのは入場料だけですから、動物園の中で飲み食いや買い物すれば結局お金がかかることには変わりがありません。数百円の入場料を節約するために兆時間並んで劇込みの動物園に行くということは、思った以上にお得な行為ではないのです。

時間の価値って?

モノやお金と違って、時間の価値は目に見えない。日々仕事や家事育児に追われ、日々の生活に余裕がないと気づくことは難しいけれど、時間はお金よりもはるかに大切です。なぜかと言うと、時間がなければ、大切な人と一緒にいることも、お金を稼ぐこともできないわけですから。

普段お金が借るものが無料になるとお得に感じてしまいますが、実際は無料になった以上のコストを支払っていることを知っておかなければなりません。何よりも時間を大切にすることができれば、モノを所有することでは味わうことのできない幸福を感じることができます。そうなれば自ずと生活の豊かさも変わってくるでしょう。

これはお金に関してだけの話ではない。例えば家事育児が大変なのは時間がないからである。使える時間が無限にあれば誰も大変とは感じない。ゆっくり自分の可能なペースでやれば良いのだから。

時間の価値を量るのは何もお金の話だけではありません。仕事や家事が大変なのも、時間が足りないからではありませんか?ゆっくりと自分のペースでやれれば、仕事も家事も育児であっても「大変だぁ」と思うことはありません。ゆっくり出社しても文句を言われないならば、満員電車で苦痛を味わうこともありませんし、テレワークが可能ならば出勤の概念すらなくなるかもしれません。タイムリッチになるということは、自分の人生を幸せにすることと同意です。

つまりは、みんなの苦労は「時間が足りない」ということが原因である場合がほとんどなんです。なのに、日本人は時間を増やすことにあまりにも無冠詞すぎやしませんか?むしろ、時間に預入があることを悪とみなして、ことさらに忙しくしているような気さえします。日々に余裕がないのも当然のことと言えますね。

ここまで読めば気づくはず、無料という言葉につられて時間を浪費することがいかに無駄なことかということに。時間の価値を正しく理解し、豊かな生活を送りましょう。

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