2020年振り返り 〜めちゃめちゃイケてるプロダクト開発をやっていくぞ〜

2020年を振り返り、2021年の抱負をまとめる個人的自己満足ノート。早速去年と違う点としてHatena BlogからNoteに移行してきた。いずれ自分印のメディアとして個人ブログとして本格的に運用することが、ソフトウェア業界に対するマーケティングを考えなけれならない際に必要になるかも知れないが、まだまだその領域に達するほどの「エンジニアリング力」を持っていないのでそれはおいおいね。

2020年の抱負振り返り

2020年の抱負は次の場所に書いてあった。

2018年・2019年は、登壇の数をマイルストーンにおいたインプット→実践→体系化のフィードバックループを回す戦術をとっていた。

2018年・2019年は、マイルストーンに「登壇におけるアウトプットの質と量」をおいていました。2020年は、いかに体系化された実践知識を獲得し成果として提示できるかという点をテーマとします。

2020年はより「実践」に重きをおいた上での体系化を目的とし、具体的な関心事として3つを上げていた。

ソフトウェアデザインにおけるデザインパターンの理解の深化
殴り返せるだけのプログラミング力
相互援助ができるチーム・プロジェクト体制をどう作るか

ソフトウェアデザインにおけるデザインパターンの理解の深化」はデザインパターンの話自体と言うよりかは、2019年後半から考えを整理していっていたパタン・ランゲージとデザインパターンについての言語化を一定の地点へ確立させたいという歴史認識の整理が目標であった。

会社のホワイトボードを全部占領するくらいにはたくさんの情報量を取捨選択して一つのアウトプットが出せたことは今でも結構満足している。当日の最後まで発表1min前までブラッシュアップを続けた内容だった。

殴り返せるだけのプログラミング力」については、プログラミング言語の内部構造を理解することにとても執着を持って接していた。

私はやっぱりどうしても「この言語機能の使い方に精通した人間」を目指すのが性に合わないんだなと再認識したと同時に、「言語の生まれと成長を理解し、いつかその成長に直接的に加担(contributeなど)できる」方向性を目指す上ではとても関心が高まるとわかった。

相互援助ができるチーム・プロジェクト体制をどう作るか」は仕事上では一番個人自身のキャラクターを変化させた点だった。

minimam 2人開発者チームから始まったこの取組は、新メンバージョインを通して3倍の6人となり、少数精鋭でのマーケットフィット検証段階から、プロダクト・組織両面におけるスケール期へと突入した。

私は、プロジェクトマネージャー候補生的なキャリアから始まり、受託開発PJの幾つかを時には(見守れながら)PJマネージャー・PJリーダーといった役回りをし、「システムコンサルタント」なるウォータフォールプロセスにおける基本設計フェーズの分析屋の役割を経て、「マネジメントラインは一旦捨てて、コードを書くことに集中したい」という想いを持って現在の会社に来た。今年は回り回って「昔やっていたことをもう一度やる」という感覚とともにプロジェクトマネジメントの時間を増やしていった形となった。結果個人の「プログラミング業務」に集中する時間はちょっとずつ全体最適を測るための時間へと変化していったことに対する葛藤については唐突に書いた上半期振り返りで言及されていた。

必然的に、パソコンの前で手を動かす時間は減っています。質と量の「質」を伸ばさねばいけないのでしょう。しかし、仕事上では手を動かしてプログラマーとして手を動かすことは減っていくような未来を感じています。この未来予測に対して、とてもげんなりとした気持ちになり、なんだかモチベーションが上がらない、自分はどうしていけばいいのだろう。

いろいろなことと折り合いをつけながら「はぁ〜疲れたな〜」と心が揺れ動くことが多い一年だったと振り返って思う。

でも去年も「走り戸惑ってる」らしいので、もうそういう人間なんだなともね。

定量的な2020年振り返り:登壇数

登壇数: 8 (105min)

2019年は25回 367分だったらしいので、結構減りましたね。コロナの事情もあったし「登壇はもういいや」とおもっていたわりには2ヶ月に1回くらいはなんらか登壇という形でアウトプットができていたようです。「登壇の数・時間」は来年もそこまで興味を注がずに続けていこう。

また、今年も新たに違う界隈に行く種がまけていることは素晴らしいので自分を褒めたい。来年は特にソフトウェアテストに関してはPlayerとしてもTeam Managerとしても両面で様々な施策を考えていきたいので、JaSSTさんに引き続きお邪魔してプロポーザルをセッションに出すくらいまでは頑張っていきたいですね。

定量的な振り返り:Blog

公開数: 37

今年は書評をしっかり書き始めたのが大きな違い。これ自体は2019年末に立てたマイルストーンにて「(継続的なInput)12回以上1冊読んだ書評を書く」という設定をしていたことに起因する。しかし、このマイルストーンによって業務の中で思考する視点・フレームが増え、分析軸もたくさんできた。ソシュール哲学に始まる構造主義を理解することで、設計についてのインサイトもかなり解像度が高まり、より抽象度の高い議論についても理解と思考が追いつくようになってきたことが一番大きい。

マイルストーン振り返り

2020年のマイルストーンはこちら

[x] (継続的なInput)12回以上1冊読んだ書評を書く => 17本
[x] (継続的な実践)12回以上、業務にて、技術的に現状を変える小さな成果を出し、6回以上公開可能な形でアウトプットする => Outputs
[ ] (体系化)同人/商業問わず、一冊の単著を書く => 商業誌寄稿に着地

「(継続的なInput)12回以上1冊読んだ書評を書く」: 17本。よく本を読んだ。特に後半本を読んだ。書評に現れていないものも含めるとかなりの数目を通した。書評を書かずに読んだ本数はそこまで重要じゃないので管理してない。私の読書スタイル的にも書評を書くことを通じて、「ただINDEXを貼るだけでなく取り出し可能な論理としての定着を大事にしたい」ため、来年も継続して書評を書いていきたい。最近は思考の発展が他の書籍と結びついて連想され続ける無限感想戦がおきており、『Clean Agile』の書評なんかは2万字に到達しそうな感想文が出来上がってきている。読書量と概念取り込み・実践数の増加に応じて、思考が多くの分野についてめぐるようになってきていることを実感している。

「(継続的な実践)12回以上、業務にて、技術的に現状を変える小さな成果を出し、6回以上公開可能な形でアウトプットする」。これは8回アウトプットとして会社のブログに書いた。6月からは毎月会社のブログにかけているのだが、これはまさに技術的に現状を変える小さな成果を出し続けた結果なので、自分を褒めてあげたい。

(体系化)同人/商業問わず、一冊の単著を書く)」は、単著を書くには至らなかった。来年のActionItemとなりそうだ。Software Designへの寄稿は偶然ご縁がありさせていただいたので、体系化というゴールにおいては△といったところだった。

行動指針振り返り

昨年設定した行動指針は以下だった

自在不羈
独自性の追求

自在不羈(じざいふき)とは、自分が思うこと・興味のあること・関心のあることのままに行動して、外的要因や数多くある他人のいろいろには惑わされずにやっていく的な意味合いだ。2019年以降の私はあんまり興味関心のあることに対して職場にいる人たちとなにか話をワイワイ共有するようなことがあまりなかった。建築家クリストファー・アレグザンダーのパタン・ランゲージなり、XPの哲学的背景とかそういうよりメタな方向の話は、設計に興味がある人でも実務家の「今の現場の中長期的な課題解決」だけのスコープでは正直その話は興味対象外となってしまうし、設計に興味がない時点でもうその話をするような属性ではなくなってしまう。

より「ソフトウェアとしての今後のあり方はどういったものなのか」的な一つの現場の課題解決のスコープからちょっと離れたスコープでの思考実験の先にこういうキャラクターがいると思う。

行動指針としては来年も自在不羈でやっていく。自在不羈でやっていたからこそ「コアな人達」との奇妙なつながりが幾つかできて、一年間で「純粋に楽しい」ことなにがあったかなと考えると、これくらい思い出される代表的なことだったのでね...。

独自性の追求については、組織内のPlayerとしての独自性という観点で引き続き行動指針としていきたい。

Tech Leadというラベルの役割での一年だったが、実質考えていることは「チームメンバーの方が楽しく仕事できてるかな?」とか「こういう振る舞いと仕事の先にしっかり評価されるかな?」といった点だった。こういうことを考えると、他のチームメンバーと同じキャラクターになると競合してしまって心が苦しくなることが多かった。なるべく全部譲ろうとした時期もあって、そうするとなにも楽しくなくなってきて「はぁつらい」と思うことが正直あった。

これについての自分自身の解決の解は「キャラクターを変える」ことだった。2019年までのTech Leadとしての振る舞いは「サーバーサイドアーキテクチャ」から始まりゼネラリスト的にあらゆる方面の開発を行なうことだったが、2020年にそのニーズは少しずつなくなっていった。すでに他のメンバーが関心が言葉・言動でみられるところは一歩引いた上で、だれもいなくて採用がそれなりに難しい領域について独自性を築き上げ続けていく方針とした。

これは、ある意味Manager的側面とPlayer的側面に折り合いをつける一つの解として、現在はわりとしっくり来ている。

というわけで

来年は、引き続き注目される(※1)イケてる開発チームを進化していくための様々な施策を考えながら、Playerとしてもソフトウェアテストの分野でのキャラクタを色濃くしていくことで、めちゃめちゃイケてるプロダクトを開発するめちゃめちゃイケてる開発チームにしていきたい。

※1: 「すごいですよね」と他のチームのマネージャーn人から言われたので、注目されてることにしました

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