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日記 地球儀

『君たちはどう生きるか』を観た。
本当は公開日の7/14のレイトショーで観て、その後にでも感想を書こうと思っていたんだけど すごすぎてそれどころじゃなかった。完全にノックアウトしちゃったし、おかげでこの三連休はグロッキーで何も出来なかった。
ご存知の通り今作は全く告知・広告が出ず、プロモーションもほぼなしの状態での公開で、今日会社でジブリの新作が出たことを知らない人がいたくらいだった。
カメラを止めるなが流行った時も、ネタバレ厳禁!君の目で確かめろ!みたいな風潮があったけど、
今回はそのレベル100みたいな感じで、見た人に感想をたずねても「あ〜うん、良かったよ。」くらいしか返せない、返しちゃいけないような感覚がみんなの中で共有されてる雰囲気がある。
実際、劇場で観ていて 上映が終わった瞬間に観客の中で静寂が広がった。静寂というより困惑に近いものだった気もする。
何やらとんでも無いものを見させられたという感覚が場内を包んで1つの集合体になったかとさえ思った。
自分は一人で行ったけど、誰かと行ったとしてもその会場内でべちゃくちゃと喋り始めるのは野暮だと感じただろうし、その感覚を映画が終わった瞬間その場にいた全員で感じとったように、無言で一斉に出口に向かったのがすごく良かった。

自分の周りで観た人がいなかったので感想を共有できずモヤモヤしていたけど、自分の好きな人達が最速感想ラジオをやってくれて感動した。
今作内容についてはもちろんだけど、自分は触れられてない 過去作とか宮崎駿のドキュメンタリー、インタビューの内容にも触れながら話してくれるのが嬉しい。

今日気づいたけど月ノ美兎も話してくれてた。
三者三様の感想を抱ける映画だから、誰かの感想を聴いても楽しめるのが新鮮。

自分自身の感想としては、宮崎駿の集大成のようなイマジネーションの塊を顔面から喰らうことができる映画だと思った。
 ネット上の評価を見ると、「意味不明」「駄作」みたいなものも見受けられるけど、そういう感想を含めて観客に感じ方を選ばせるような余白が用意されていて、自分は思う存分それに浸れている。
ジブリという大いなる存在から放たれる圧倒的なパワーに身を委ねる感覚を味わった。
映画に込められた意味なんて二の次でいいと思う。大事なことは自分がどう感じ考えたか。そう問われた気がする。

エンドロールで流れた米津玄師の「地球儀」。
自分は仕事終わりのままTwitterを見ずに劇場に行ったので、主題歌が米津というのもその場で知った。
ものすごく鳥肌が立った。こんな映画体験ができる機会は今後そうないんだろうな。めんどくさがらずに初日に行ってほんとに良かった。
その場の思いつきをこれからも大切にしていきたい。

劇場を出た余韻のまま下敷きを買った。

ネタバレ防止のためかパンフ後日発売らしい。
出たら買いたいな。この感覚をいつまでも覚えてたい。

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