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【UoL CSコース】Mitigation Circumstancesについて

University of London BSc Computer Scienceのオンラインコースで諸事情によりMitigation Circumstancesを2回申請し、2回とも通ったのでここにまとめておく。

Mitigation Circumstancesとは

Mitigation Circumstancesとは学業成績に悪影響を及ぼした可能性のあるもの(例えば病気、怪我、何かしらのサービスの不具合など)自分ではどうすることもできない深刻な状況があり、それが原因で試験や課題の提出ができなかった場合に自身の成績に影響が出ない形で再度受験することができるというもの。それに関連する証拠を付けて大学側に申請を行い、通った場合はその科目を再度受講でき、前回提出できなかった記録はFail扱いにはならない。ちなみに中間課題だけ提出しており、最終課題又は試験の提出ができずにMitigation Circumstancesを申請し、通った場合は中間課題を再度提出する必要は無い(逆も然り)。ちなみにこの申請は課題提出日の3週間以内に行う必要があり、再履修では再試験の場合のみ£20支払う必要がある。それ以外のお金は掛からない。今回私は2回申請する羽目になったのでそれぞれの経緯から説明しておく。

1回目の申請:キーボード事件

2023年の春セメスターから試験ツールが新しく導入された。このツールを使って私はWindowsのパソコンから試験を受けていた。ちなみにそのセメスターでは2科目受ける予定だった。1科目の試験を受けているとき英語入力ができないことに気づき、これがJISキーボードであることが原因のようだった。とりあえず日本語しか入力できないことにパニックになり、全く入力できていない試験を切り上げ、大学側に緊急でメールを送った。(ちなみにメールのタイトルに[URGENT]を付けると返信が早くなるという生徒間での言い伝えがあるが、それから大体の人が[URGENT]を付けるようになり、[URGENT]まみれになっていると思うので効果は期待しない方がいい。)勿論大学側の返信は早くて2週間、奇跡的に早くて5日後とかになる。これでは次の科目は受けられないと思い英字キーボードを買いに行った。そして次の試験を受けているときにサードパーティーツールの使用は禁止されているという警告が何度も表示され、その警告を無視して受け続けていたら試験が中断され、不正扱いを受けてしまった。パニックを通り越して怒りを感じながら再度大学側にメールを送る。どうせ返信は来ないだろうと思ったので、このコースを監督している教授と、仲良くさせていただいた教授にメールをして相談してみた。ありがたいことに教授たちはすぐに返信を来れて、それぞれが大学側に話してみると言ってくれた。

それから2週間後に大学側からメールが来て「これはMitigation Circumstancesの対象になるので申請する場合はこのメールに返信する形でなるべく多くの証拠を添付してください。」と言われた。証拠を提供するのが非常に難しかったがとりあえずキーボードやPCの写真、キーボードはそのツール以外では正常に機能することを強調した。あと試験中はカメラをONにして録画されているのでその動画で私のパニック具合を見て判断してくださいと付け加えた。

それから2ヶ月の音沙汰なしで困ったが、再度教授をCcにつけてリマインドを送ったところ、教授側から大学側に伝え無事申請が通った旨の連絡が来た。ちなみに申請が通ったら次の履修登録時期から再登録が出来る。

2回目の申請:体調不良

2回目は2023年の秋セメスターの最終試験・課題になるのだが、卒制含めた3科目と仕事での多忙が重なり体調を崩してしまい、そこから大学の勉強や仕事とも距離を置くことになった。修士への進学を急ぐあまりフルタイム社会人&学生をやっていたが、学士は期間も長く、理解できてるかもわからないまま課題や試験の期限に追われながら進めていかなければならず、モチベーション維持が非常に大変だったりする。また、オンラインなので休みの日も黙々と一人で課題を行なっていく必要があり、孤独との戦いでもある。またそんな中キーボード事件での自分ではコントロールできない部分での障害による苛立ち、そしてそのMitigation Circumstancesが通るまでのヒヤヒヤとモヤモヤとした気持ち、そして何よりも修士進学が遅れてしまうことへのショックで今まで自分を突き動かしていた何かが崩れてしまったような感覚もあった(大袈裟だがそれくらい本気で頑張っていた)。今思うともっと焦らず自分のペースでやればよかったなと反省。

そんなことで2回目のMitigation Circumstancesを申請することになったのだが、大学側にメールで簡単に状況を説明し、2週間後に返信が来てそのメールに返信する形で病院の診断書を添付して申請を行った。ちなみに診断書は英文でなければいけないため私は翻訳を依頼して提出した。別に自分でDeepLやChat GPTに聞きながらもできたが体調不良でPCを触ることも難しかったので翻訳会社に依頼することにした。申請から1ヶ月後にMitigation Circumstancesの申請が通った旨のメールが来て無事成績に影響が出ない形で再度履修することが可能となった。

まとめ

基本的にこの大学ではセメスター開始から2週間以内は履修した科目のキャンセルができるが、それ以降試験や課題が提出できない場合はFail扱いとなってしまう。特に1回目のキーボード事件では不正扱いにもなったので、あのまま通らずに不正扱いされてしまうと調査が入り、最悪不正と判断されればそれが成績に残ってしまうところであった。卒業さえできればいいという人はとりあえず提出すればいいかもしれないが、一応私は学び直しを目的とし、修士進学も考えていたのでこの制度を利用することができて非常に助かった。正直どんなことが申請の対象になるかわからないのでとりあえず申請してみることをおすすめする。また1回目のキーボード事件で試験を受けたときに全くわからずこれはFailになるだろうなと焦っていた自分もいたので、成績に残らない形で再度受験できるのはその分勉強に時間を費やせるので有り難くもあった。卒制に関してもドラフトはある程度できていたが提出まで時間ができた分もっと作り込みができるのは有り難いと思いつつ私の研究テーマが昨今成長が激しいLLM分野なのでテーマを見直さなきゃいけなくなる可能性は大いにある。今年は残りの最終試験・卒制に向けて自分のペースで勉強していく予定。

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