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みにくいアヒルの子の逆襲(2)
ボクは丸の内では馬の骨で、馬の骨が全国区のサラブレッドの中で生き残るには世界に一つだけの花戦略しかありませんでした。
田舎ではそこそこの名家で、まぁまぁ坊ちゃん育ちだったボクは、東京のど真ん中でびっくりしました。
おじいちゃんがなんとか大臣とか国会議員なんてうじゃうじゃいるし(文字通り)、
ひいおじいちゃんがお札とか、教科書に先祖が載ってるなんて人だって珍しくない
同期の暴れん坊っぽい名前のヤツに冗談で「お前ん家、今でも馬とかに乗ってパトロールしてんの?」って聞いたら
「うちは分家で傍系だからそんなことしてないよ。そういうのは本家。分家だからこんなところで働いてるんだよ。」と言われたときは仰け反りました。「お前ホントに暴れん坊の子孫だったのかよ....すげーな」
言っておきますが、日本の頂点の企業に就職する七光りピカピカ族は本人自身も輝いています。決してボンクラが親の名前だけで就職できるほど甘くはありません。
彼らは軽井沢の森の人として、記憶一辺倒の教育ではなくて、ちゃんと自分で考える力、答のない問題を解決する方法を身につけています。
まぁ中には例外的にいますが、そういう人はちゃんと偉くなりません。
そんな彼らの中で馬野骨男が生き残るためには、世界に一つだけの花戦略しかありませんでした。
銀行時代の上司、同僚、友人に聞けば、ボクは奇抜なアイデアに溢れる面白いヤツという評価をしてくれます。
この戦略は、周りの人が基本を極めていることを前提としています。
教科書的王道があるからこそ、それとは違う角度からの見方が新鮮で、かつそういう角度をやってみることに意味が生まれます。
地元に帰っても同じ戦略で行くつもりでした。
ところがです。
今のボクは教科書の内容をそのまんま力説するようなつまらないヤツになってしまいました。
なぜボクはそんなどこにでもいるヤツになってしまったかというと、
田舎にはどこにでもいないからです。むしろそんなヤツどこにもいないのです。
田舎ではそれなりのビジネスマンでも、ワールドクラスと比べると理解が浅いなぁ、緩いなぁ、鈍いなぁというのが厳しい現実で、それをそのまま言ってしまうとまたボクが嫌われるっていうね....
じゃぁそんな忠告はしないでいい人ぶってた方がいいの?って何度思ったことか。そして何度、そんなのイヤだと思ったことかw
おいおい、基本ができてなかったら変形なんてやったら怪我するよ....
まずは足腰鍛えろよ....
オレ教科書通りの講義するのホントは大嫌いなんだから。
みにくいアヒルの子の逆襲のドラフトを各セグメントの知り合いにばら撒きました。
感想をお願いするときは、それぞれのセグメントを想定して人選してマーケットリサーチの近似値を出すように心がけています。
丸の内の人、田舎の人
頭いい人、悪い人
ビジネス界の人、教育業界の人、クリエイティブ業界の人
柔軟な思考の人、頭固い人
ウォールストリートのアメリカ人、シリコンバレーのアメリカ人、香港人、大金持ちタイ人、テクノクラートタイ人
(この辺の人には英訳稿。広東語、タイ語は翻訳ソフトがどうも見つからなかったから)
さまざまな反応がありました。
その反応からいろんなことが読み取れました(仮説が立ちました)
想定の範囲の反応も多かったし(特にボク自身が属しているセグメント)、なるほどと思う回答もありました(クリエイティブの人たち)。
反応のスピードからも熱量は測れます。みんな忙しいんだから忙しかったは理由ではないし、なんだったら忙しい人の方がだいたいいつも反応は早いしw(つまりは、いつか「一日の時間を長くする方法」みたいな話をしたときのアレなんです。)
あるセグメントは時間の流れるスピードも熱量も違うなというのが率直な感想です(頼んどいて僭越ですが)。いつもだけど
ターゲットがより明確に見えてきました。
結果として、ビジネス界への準備として中高生や起業家志望の人向けにはMBA的な話をもっとしつつ、ちゃんとした本として書き足して、
子どもとその親には社会との接し方やモノの見方考え方的な話に絞って絵本にした上で、親子の会話の、問いかけの仕方というかヒントみたいなものを書き足そうと思います。
面白かったのは、ビジネス界の人からは、例外なく「これ誰に向けて書いてるの?」と聞かれたことです。
AIがビジネスマンにも売れるし、教育界にも売れると言っていたターゲットですが、人間はもっとシビアに見ているみたいで、どっちにも向けて書いているようだから焦点がブレているというのが生身の人間の意見でした。
生身の人間の意見を信じて追加作業します。
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