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みにくいアヒルの子の逆襲(1) はじめに

かつて、私は少し変わった子供だと周りから見られがちでした。友達とは考え方が違い、その理由も分からないまま、ただひたすらに違和感を感じていました。先生や友達に「変わってるね」と言われる度、それがまるで罪であるかのように思えてしまいました。一体全体、私はなぜ皆と同じでなければならないのだろう、と。しかし不思議なことに、勉強もスポーツも芸術も、私はなかなかの成績を収めていました。それでも、変わっていると言われ続けました。
 
私自身、ただ意見が違うだけだと考えていましたが、大人になり、「なぜ私が皆と違うのか」から、「なぜ皆が私と違うのか」という問いに変わりました。その答えを見つけるため、まずは周りがどう違うのかをじっくりと観察することにしました。そうしていくうちに、もしかすると、私だけが変わっているのではなく、実は皆の方が変わっているのかもしれないと感じ始めました。
 
しかし、私の小さな町では答えを見つけることができませんでした。そこで、広い世界へと飛び出しました。大人になった私は、経済学や経営学という「知恵」を武器にしました。これらの学問は、私たちがどうすればもっと良い生活を送れるかについて考えるもので、実はとても身近なものです。
 
周りを改めて見渡してみると、私を「変わってる」と言っていた人たちは、実際に経済学や経営学を生活に活かしているのか、と疑問に思いました。しかし、私が学んだ世界最高峰の理論と、皆の行動が一致しないことがありました。もしかすると、変わるべきは私ではなく、皆の方なのかもしれません。
 
子どもの頃に聞いたおとぎ話や昔話。それらは「いい人になりなさい」「真面目に生きなさい」という教訓を持っているのだと教えられたように思えました。しかし、大人になってからは、それらにもっと違う意味があるのではないかと考えるようになりました。

 みにくいアヒルだったがために、深い洞察力と革新的な思考を持つことができ、古典的な物語の中に隠された普遍的な価値や教訓を現代のコンテキストに置き換えてみました。多角的な視点を持ち、物事を一面的に見ることなく、その多層性を理解してきたからです。
単に物語を楽しむだけでなく、それを通じて人生や社会におけるより深い意味や教訓を見出そうとする探究心を持っておとぎ話に隠されたメッセージを、もう一度一緒に考えてみませんか?これは、私が皆と違う視点から世界を見るようになった物語、「みにくいアヒルの子の逆襲」の始まりです。

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