旅の記憶【スペイン:バスク】
昨年のコロナがやってくる前
スペインにひとり旅に行きました
ひとりで羽を伸ばせるうちに
いろんな景色を見ておきたかったのかもしれません
未来のことばかり考えていると
『こんな時代もあったよなぁ』と、これまでの〝あたり前〟を振り返る時代が
すぐにやって来そうな気がして
その〝あたり前〟をあたり前と思える今のうちに、
自分の旅の記憶を書き留めておこうと思います
世界一の美食の街
2020年1月
会社からお休みを頂きスペインの
バスク地方に7日間の一人旅に行きました
〝世界一の美食の街〟
このキーワードがその土地を選んだ理由です
スペイン北部には〝世界一の美食の街〟と謳われる、人口わずか18万人の小さな街
サン・セバスチャン(San Sebastián)
世界遺産やビッグコンテンツがあるわけではありません
そこにあるのは綺麗な海と美味しい食材、食文化
世界中にその土地それぞれの美味しい食材はあるけれど
【食】を求めて世界中の人が足を運び
【食】が観光資源として成り立つ
そんな場所の食文化を自分の目で確かめてみたいと思いました
ミシュラン3つ星を持つレストランがスペインの中で最も多くある街
それが〝世界一の美食の街〟と言われる所以のひとつです
そして、その他の街のバル〈いわゆる日本の居酒屋〉のレベルがとても高いのです
街のバルを食べ歩く〈ピンチョス巡り〉が
この街の楽しみ方です
お店に足を踏み入れると、カウンターに
ずらーっと並ぶ美味しそうなピンチョスに
心躍ります♪
どれも美味しい!
一口サイズのものもあれば小皿に盛られ
スプーンやフォークで食べるものもあり
目も舌も楽しめます
〝シェア〟の文化
その理由は歴史的背景にありました
1970年代に地元の11人のシェフ
ヌエバ・コシーナ・バスカ
(新バスク料理運動)
この運動により、一流レストランの味を町中にシェアする
ことで街全体の食レベルが高まり、小さな街がグルメの聖地になったそうです
〝美食倶楽部〟の存在
食文化は街の日常にも残っていました。
街のおじさま達が集まって〈男の話〉
をしながらお酒片手に美味しいつまみ
で盛り上がる
どうやら女人禁制との噂も
そんな時間が〝美食倶楽部〟というものでした
私は訪れるまで、
食を通してまちおこしを!という熱い思い
から美食倶楽部が成り立ったのかと思っていました
が、
実際に行ってみて、案内してくれた
日本人女性の方が私に話してくれたのは
強い女性の多いバスクの男性陣は
家庭の延長にいくつかの自分の居場所を
持っていて、そこでは男性だけの空間で
美味しい酒とつまみを片手に男の話ができる
そんな居場所を〝美食倶楽部〟と呼ぶ
とのことでした
そう考えてみると、なんとなく親近感を感じるというか
世界共通の何かを感じ、ほっこりした気持ちに
知れば知るほど
面白いバスクの人と文化と食
わたしが訪れたバスク地方の三つ星レストラン
での驚きの食体験も
またnoteに書きたいと思います
またいつか、あの場所に行きたいな
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