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Tottenham Hotspur-Crystal Palace

終わらない免許合宿、迫りくる学科試験、数々の障害を乗り越えやっとレビュー記事を書くことができました。いかんせん不慣れな作業のため試合から時間がたっての投稿です。

疑問の残るチョイス

パレス戦 スタメン

ある程度引いてカウンターを打ってくるという予想がたつクリパ相手にスピードがあって攻撃的なオーリエの起用は納得。だがプレシーズンでの仕上がりもよく飛躍が期待されていたスキップではなく完全に見切ったと思われていたワニャマをベンチに置いたのは疑問だし説明を要求したい。

2CBからのビルドアップと三角形

基本的にビルドアップは2CBが行っていた。ウィンクスが敵を引き連れて前に出て、サポートが必要なら右にシソコが入るというまあいつもの形。この日はトビーからのロングフィードの受け手としてソンにある程度スペース活用に自由が与えられていた印象。実際に一点目はハーフスペースに走りこんだソンにトビーからの縦フィードが出て決まった。もう一つのパターンとしてあったのが大外に陣取るローズ、オーリエにパスを供給し、そのまま前進か中を使うか、というもの。この場合中を使うことがほとんどで、そこからの展開としてオーソドックスではあるが三角形を形成して崩していくのが繰り返す事象であった。

トッテナム-パレス1min

開始1分の場面では、左ハーフスペースでボールを受けたソンが前進し、中央でフリーになっていたラメラにパス、そのままラッシュしラメラは大外にいたエリクセンにパスし、ソンが再び受けてシュートという形だった。この前線3枚での崩しは試合を通して何度も見られていて、所謂「いい時のスパーズ」を象徴するシーンだった。

トッテナム-パレス14min

1分の場面とは少し性質が違うが14分のシーンではトビーからの縦パスが出た瞬間、あるいは出る前からソンはケインの横のスペースを利用してボールを受けるランをしていた。この場面が代表的ではあったがケインにあてて3枚のうちの誰かが裏抜けする、というのもパターンの一つとしてあった。最近スパサポの中でよくテーマになるケインの役割についてだが、この試合に関してはフィニッシャーというよりはこの場面のように楔のターゲットになったり4点目のシーンのようにサイドに流れてラストパスを供給する役割に徹していたように思えた。それが本人の意図するところかはわからないが、やはりケインには貪欲にゴールを狙ってもらいたい、というのが個人の意見。

中央突破と大外に陣取るオーリエ

前パラグラフで話したように前線の3枚で崩すことが多かったこの試合のスパーズだったが、逆説的にそこで猛威を振るったのが大外に陣取るオーリエであった。オーリエとマッチアップしていたのはタウンゼントであったがそのタウンゼントは基本的に守備時はオーリエを追いかける形での守備になっており、ほぼ全く捕まえられていなかった。基本が中央のスペースを使った崩しであったためパレスのボランチはサイドのケアをする余裕がほとんどなく、結果、オーリエ無双である。攻撃参加のタイミングを見れば、サイドバックは本職にやらせるべきだと切に感じた。

ボールロスト後のプレス強度

この試合のスパーズの守備は、ボールロスト後に即ボール保持者に襲い掛かり、奪い切り、また攻撃に移る(前述した3枚で崩すパターン)圧倒的にシンプルで、かつスパーズらしいものだった。その中でやはり重要だったのがシソコとウィンクスのダブルボランチ。この二人のうちのどちらかが必ずプレス時にボールサイドにいて攻撃のスイッチとなっていた。シソコが受ければ堅実に繋ぐかゴリゴリに突破して前線に繋ぎ、ウィンクスに入れば縦を狙える。シュートは下手だが中盤は制圧できる愛すべきダブルボランチ。

「進化」ではなく「今の最高点」

結果として快勝で終えたが、ポチェッティーノが戦術的にテコ入れをしたとかそういうことではなく今あるスカッド、そのスカッド全体のフィットネスなどの条件がそろってポチェッティーノのやりたいサッカーが100%達成できた試合であったと思う。ロチェルソの負傷や帰ってこないセセニョンなど新戦力に懸念はあるが、この状態を維持しながら昨シーズンのような野戦病院化しないことを願っています。

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